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お名前: KOJI
寝正月の目玉として購入した3作のDVD
(「幌馬車」「アイアン・ホース」「ビッグ・トレイル」)を今見終わりました(^_^;
’31年当時の映画としてはかなりの作品だと思います。
グリーンベイさんが書き込まれているとおり、絵的に素晴らしいシーンが続々出てきます。
馬車を吊り下げ、人はロープを伝って断崖を下るシーン。
増水した河を渡るシーンでは、女性や子供が次々と馬車からこぼれ流されていきます。
渡河中に降ってくる豪雨。吹雪の中で行われるアジテーション。
真正面からカメラに向かって突進して来て延々と続くバファローのスタンピード。
かなりの迫力でさらに構図が美しく、さすがワイラーといった感じです。
問題は2点。
まず、基本ストーリーが、8年前にサイレントで作られた「幌馬車」と代わっていないこと。
主人公が仇を追っているところなどは、「アイアン・ホース」みたいでもある(^_^;
もちろん内容、演出共にグレードアップしてますが、同じ仲間の中に陰謀に組する恋敵がいて
鞘当が行われ誤解が生じ、揺れ動くヒロインといったところなぞ3作共通。
3つ続けて観た自分などはどのエピソードがどの作品だったのか混乱してくるほどです。
「幌馬車」「アイアン・ホース」という順番でみたところまでは、
あまり混乱は無かったのですが、続けて「ビッグ・トレイル」まで観ると「???」
多分両者を意識して「いいとこ取り」してる部分があるんでしょうね。
さすがに新鮮味が無い感じがしてきてしまいます。
(蛇足ですがホークスの「赤い河」なんかは、章ごとの字幕でストーリーを追ったり、
わざと白黒で撮ったりして往年のサイレント大作西部劇の装いを纏っているのだなと
気が付きました。)
2点目の問題点は主役スターです。
ジョン・ウェインは正直小僧小僧してます(爆)。
同じような台詞を吐いても、後年の作品のように粋で重みのある感じにはなりません。
偶に「リオ・ブラボー」のリッキー・ネルソンの演技を連想させるようなところがあります
(特に前半)。南部訛りも「捜索者」のケン・カーティスみたい。
リッキー・ネルソンの場合はホークスの手腕で「小僧」役に新米役者をあてがうことによって、
相乗効果を得、若い女性観客のハートをつかむキャラクターにしているわけですが、
(アンジー・ディッキンソンは逆に対おじ様用兵器でしょう(^_^;)
ウェインの役どころは、若いながらも知識豊富で経験を積んだスカウトなのですから、
これは不味いでしょう。せめて「駅馬車」の頃の演技力があれば、と、悔やまれます。
しかし、ウェインはやっぱりイケメンの二枚目なんだね。
でも、ウェインはこの大作で失敗し、その後の辛酸を舐めたからこそ、
「駅馬車」の歳には自然な演技力を身に付けていることが出来たのかもしれません。
フォードはじっとそれを待っていたのかも?
リンゴ・キッドはハイティーンで投獄され世間を知らずに成長し脱獄してきたという設定です。
ラストでのトマス・ミッチェルの「これであの二人も世俗の垢に汚されずにすむってもんだ。」と
いう台詞。そしてなにより役名。リンゴ・「キッド」なのです。
フォードは、ビッグ・トレイルで露呈したウェインの未熟さにいくばくかの不安をもち、
万一の場合でも安心な保険を用意して、「駅馬車」に臨んだのではないのだろうか?
と、愚考する次第であります。
[2005年1月4日 17時52分10秒]
お名前: はせべひろし
これは、ジョン・ウェインのデビュー作であり、かつ、興行的に失敗したため、30年代の彼が、B級西部劇スターにとどまるのを運命づけた作品ですが、今、ビデオでみるかぎり、大変よくできた、トレイル物だ
と思いました。ジョン・ウェインもさっそうとしていて、後年のいやみがありません。なぜ、人気がなかったのでしょうね?トーキー西部劇の登場に期待がおおきすぎたのでしょうか。こんな西部劇を見ると、よき
時代の西部劇のにおいを感じるとともに、よき時代のアメリカのにおいを感じるのは、わたしだけでしょうか。ひさかたぶりの本格派西部劇との批評につられて見た「テキサス・レンジャー」の殺伐としていたこと
!西部劇の面白さは、撃った弾の数で決まるのではないと思いますがーー
[2003年7月14日 21時7分57秒]
お名前: 在韓日本人
たしか15年位前、フイルムセンター(竹橋時代)で観ました。
字幕がたしかなかったので、けっこうしんどかった記憶があります
(その後ビデオ購入しましたが)。
デュークが登場した場面では思わず客席から拍手があがったように記憶しています。
スマートな若々しいデュークに出逢えました。
[2003年5月19日 1時38分4秒]
お名前: グリーンベイ
かりん先生・・・この作品は、ウオルシュ監督が31年に撮った、お説のようにウエインが主役を
張った西部劇でした。私は未見ですので、ウエインの専門家でもある「西部の王者ジョン・ウエイン
の世界」を覗きながら「DUKE]ドナルド・シェパード他共著高橋千尋訳を拾い読みしてますが、
公開当時のニューヨーク・タイムズ評・・・拡大スクリーンに繰り広げられるパノラマもどきの
大景観の素晴らしさ・・・「ビッグ・トレイル」はストーリーは重要さの点で二の次であるが、
当然の不朽の作品である。感嘆をもらすのはシーンの構図である・・・と。また、三日後に公開
された西海岸での論評は、・・・規模の大きさである程度商売になるだろうが続映される類の
作品ではない。・・・キャストの中に大スターは見あたらず、ミスター・ウエインは非凡さには
欠けるが、その演技は自然で好感が持てる。・・・若きウエインは、どこまでも未熟で、それが露呈
してはいるが、将来性は、ほの見えている・・・と。
ストーリーの解説は、かりん先生にゆずるとして。一度観てみたい作品です。
[2003年2月11日 22時25分47秒]
お名前: かりん
URL
ジョン・ウェインの初主演作であり『ジョン・ウェイン』初登場のこの作品がなかったので
とりあえず作成しました。
でもあんまり覚えていないんで再度見直します。
[2003年2月11日 13時9分24秒]
※この作品についての発言をどうぞ。
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