作品名: 新天地 - |
1937年度作品。原題どおりアメリカの郵便会社ウェルス・ファーゴの歴史を、ジョエル・マックリー扮する西部男を通して描いた、年代記物。30年代大作西部劇を代表する一本との評判だった ので、昭和27年頃、場末の二本立て専門映画館で見ました。どうも年代記物が好きでないのは、 各エピソードを、じっくり描くことができず、インデアンに襲われるスペクタクルシーンも、予告 篇のように、あっというまに終わってしまうのです・マックリーも二年後の名作「大平原」の ように颯爽としておらず、どちらかといえば、「西部の王者」的乞食っぽさが出ていました。 実は、本当のお目当ては、二本立てのもう一本、ジューン・ヘイヴァー出演の総天然色田園物の ワンカットにあって、そちらにすっかり心奪われたものですから、時間が経つにつれ、ウェルス・ファーゴの馬車が、カラーで田園地帯を走っていたり、マックリーが水着姿のヘイヴァーを抱いて いたり、たいへんな混同をするようになりました。[2004年12月11日 22時36分12秒]