作品名: The Over-the-Hill Gang -


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お名前: クインキャノン   
 「復讐に来た男」の欄だったかに、フレッド・アステア出演の西部劇が1本だけあるから、その話を聞き
てえって書いたけど、1年以上経ってもどなたも書いて下さらねえんで、しょうがねえ自分で見ることにし
たよ。年を取るとせっかちになる上、悠長に待ってたんじゃ先にお迎えが来ちまうんでね。

 1969年のテレビ映画なんだけど、テキサス警備隊のヘイズ元隊長(パット・オブライエン)が、娘夫
婦に会いにネヴァダの町にやって来る。オブライエン老は、昔、ジェイムズ・キャグニーの「汚れた顔の天
使」や、他に1、2本見たって思うけど、西部劇は覚えがねえなあ。娘夫婦役は、当時実生活でも夫婦だっ
たクリスティンとリッキーのネルソン夫妻。リッキーは腐敗町長を批判する新聞を出してて、町政刷新を公
約に一週間後の次期町長選に立候補してるのさ。

 娘夫婦の家に、町長の配下でゲジゲジ眉のジャック・イーラム悪保安官が、助手を4人連れていやがらせ
に来て、元隊長とリッキーを袋叩きにする。怒り心頭の元隊長は、以前の部下3人に電報を打って助っ人に
招集する。それで各地から集まって来るのが、ナッシュ(ウォルター・ブレナン)、ジェイソン(エドガー・
ブキャナン)、ジョージ(チル・ウィルス)の3人で、昔は腕利きでも今じゃよぼよぼだね。ご老体4人は
馬を揃えて町に乗り込み、町長に不正選挙は止めて町を出ろ、って申し入れる。町長が、銃の腕試しで負け
た方が町を出ることにしようって言い、ブレナン老とイーラム保安官が差し向かいで立ち会うけど、ブレナ
ンが銃を抜いた時にゃ、早撃ち保安官に帽子をはじき飛ばされてるよ。

 4人が町民に笑われながらすごすご引き上げると、町はずれの酒場の女主人のキャシー(ジプシー・ロー
ズ・リー)だけが彼らに拍手する。老レンジャーたちは彼女の酒場を根城するのさ。この酒場、客がいねえ
のに成り立ってるらしいのが不思議だけど。一党は、腕っ節じゃもう敵わなねえから頭を使おうってんで、
心理作戦に出る。まずブレナンが町長一味のぐうたら判事のアンディ・デヴァインに、自分たちも実は町長
に雇われてて、トリガー・ハッピーな保安官をお払い箱にするために彼を見張ってるんだ、なんてほのめか
す。ウィルスのいかさまポーカーやインチキ射撃術で、悪党側が疑心暗鬼から仲間割れを始め、判事と保安
官はさっさと駅馬車で町を逃げ出すよ。ちょっと諦めがよすぎるね

 残りの保安官補たちも行方をくらまして町長側に誰もいなくなり、そこでご老体4人がまた出向くと、曲者
町長は拳銃使いの新顔をずらりと6人も雇ってて、逆にご老体たちに昼までに町を出ろっていう。正午になっ
て町長一派がキャシーの酒場に殴り込みをかけると、ご老体たちの善戦で町長派は旗色が悪くなり、町長は
町の公金の札束を鞄に詰め込んで逐電する。遂に悪が一掃されて、リッキーが新町長だよ。ブレナン、ブキャ
ナン、ウィルスの三人はヘイズ隊長とキャシー、リッキー夫妻たちに見送られて馬で町を離れる。道はやが
て三本に分かれ、三人はそれぞれの道を去って行くのさ。

 ご家族向きの他愛ない内容だけど、ブレナン、ブキャナン、ウィルス、デヴァイン、それにイーラムなん
てのを集めたのが嬉しいね。40年代から60年代の西部劇なら、この中の誰かは出てるだろう、って顔ぶ
れだよね。主役ヒーローは柄じゃけれど、ハリウッド西部劇をハリウッド西部劇らしくしてた功労者たちだ
よ。

 ジプシー・ローズはこれが最初で最後のテレビ出演。老獪町長役のエドワード・アンドリュースはテレビ
畑の人らしくて、あっしは馴染みがねえけど、ルンペン(こんな言葉知ってる?)みてえな元レンジャーた
ちよりずっと風采が立派だから、若くて頼りなさそうなリッキー・ネルソンなんかでなく、次期もこの町長
にやらせた方が、自分の懐を温めるぐらいはするだろうけど、町はそれなりにうまく行くんじゃねえか、なん
てあっしなんざ思っちまうよ。まあ、そういう考えはいけねえんだろうね。

 何? フレッド・アステアはどうしたって? 翌 '70年にこの続編が作られてて、アステアはそっちに
出てるんだよ。だけどものには順序があるから、まず正編を見たのさ。そのうち続編を見たらまた書くよ。
だけど、あっしが書く前にどなたか書いて下さりゃ恩に着るぜ。
[2008年6月7日 19時12分45秒]

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