マクィーンの後ではいくらなんでもR・フラーが可哀相ですヨネ。ブリンナーと云う人は、自分を喰
ったような人とは二度と共演しないそうですからこうなったんでしょう。でも、フラーは、一番最初
の「ノスタル爺」さんのおっしゃる通り、ガン捌きではマクィーンに負けていません。凄い早射ちで
すよ。トリックプレイなら「星のない男」のダグラスより上でしょうね。ただ「ララミー牧場」がウ
エスタンホームドラマで拳銃沙汰が殆どなかったこともあって、それを披露するチャンスが余りあり
ませんでしたが…。
じゃあ、なんで知ってるのかと云うと、ララミー人気で来日したことがありますね(と云っても50代
以上の方にしか通じませんが)、オープンカーで銀座をパレードしたりして、スーパースター並みの
大騒ぎでした。その時、雑誌社の編集部を表敬訪問、その場に用意されていたマテル・ファンナー
(これまた50代以上には懐かしい米国製トイピストル)2挺を手にとって妙技を披露した写真が、確
か「スクリーン」誌に出ていたんです。左右の銃を違うスピードで回すわ、片方をタテ、片方をヨコ
に回すわ、タイミングをずらして回すわ、それはもう大変なものでしたヨ。「B級西部劇の俳優はガ
ン捌きをよく練習している」と云うのは本当なんだナーと大いに感心した憶えがあります。
ブリンナーは1作目ですっかり西部劇好きになったのか二挺拳銃でご満悦ですが、キャバリーモデル
の二挺拳銃は見ていてうっとおしい感じでした。このシリーズ、アメリカ映画には珍しく回を重ねる
毎にチープになって行きますよネ。「007」等の逆パターンです。この「続」でも、良かったのは
最初の人集めの部分くらいでしょう。ラストの銃撃戦など、ブリンナーがあんなところへ突っ立って
当たり前のように射たれそうになるのを、エイキンスが飛び込んで身代わりになるシーンなんかいい
加減で「何やってるんだよ」って感じでしょう。結局、見終わった後の感想は「作らない方が良かっ
たんじゃないの」でしたけど、この後も続くんですよネ。で、また観に行くんですヨ、性懲りもなく。
[2006年7月17日 15時52分37秒]