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お名前: J.W.
何十年ぶりにDVDで再見することができた。スタージェスの3部作では最初のDVD化でしょうか。若かりし頃観た印象では、やはり派手なOK牧場に、次いで最近までは、ゴースト・タウンのコンパクトにまとめられたストーリー・テリングに魅かれていた。
しかし、今になってみると、ガンヒルの決闘の格調ある西部劇らしさに、皆さん同様、うなっております。特にカーク・ダグラスのいつもの熱情を抑えて、かえってその心の奥底の強さを窺わせる名演技、同時に愚かな息子ゆえに、愛情を注ぐしかないアンソニー・クインもまた、素晴らしい。
この二人が、駅のプラット・ホームで西部劇の伝統の作法どおりに対決するまでの緊迫感。
蒸気機関車ファンにとっては、大平原やハーヴェイ・ガールズ、赤い河で見られた機関車が出ている点も注目です。
[2005年8月30日 22時9分33秒]
お名前: 杉本
30年前の高校受験の勉強中、TV深夜劇場ではじめて観て惚れましたね。現在はセルビデオで何度か
観ています。硬派、正統派とはこんな感じだねと軽く素人に説明できる作品で、とても好きです。私が好き
なシーンは妻殺しの犯人(親友の息子)を酒場二階で捕らえ、失神している犯人を左肩に担ぎ、すかさず右手でガンを抜いて犯人の仲間のいる酒場一階へと階段をゆっくりと下りていくシーンです。はじめての対決となる訳ですが、この酒場での撃ちあいは地味ながら、ずっしりとした現実味がありジョン・スタージェス西部劇の決闘シーンのなかでは群を抜いていると思いますが、いかがでしょうか?少なくとも「ゴーストタウンの決闘」よりは素晴らしい作品であると断言したいです。
勿論、正統派西部劇ベスト10に選ぶつもりはありません。ベスト20から25以内であれば多くの方に選ばれる良質かつお勧めの作品です。
PS.老レンジャー氏に賛成です:カウボーイがネッカチーフやチャップスをしていたら一段と良かったですね。西部劇には正統派的泥臭さが必要なんですよね。
[2004年7月21日 23時7分8秒]
お名前: 44-40
原題はLast Train from Gunhill、ガンヒル発最終列車。その発車時間までの物語。
ある時間までにすべてを決することがあらかじめ決められているという点では、
「拳銃王」、「真昼の決闘」などと同じ。たった一人で周囲を敵に回すのもまた同じ。
銃社会や有色人種差別というアメリカ社会の宿あをむき出しにする点でも同じ。
違うのはこれがカラー映画だということぐらい。しかし、いきなり要点に入り
一切の無駄を省いてずんずん突き進んでゆくジョン・スタージェスの演出スタイルは、
ほかの2つよりもこの設定に向いている。98分間緊張感をたゆませることなく、
そればかりかそこここに開拓時代の叙情さえ漂わす。やや散漫だった「OK牧場」や、
立体映画の画面にほだされ気味だった「ゴーストタウン」よりずっと締りがあって
完成度が高い。
「炎の人ゴッホ」でゴッホとゴーギャンを好演した二人が、今度は西部劇で相対する。
画家とガンマンの両方をバッチリこなせるのはハリウッドスターだけだろう。
ハリウッドを決して侮ってはいけない。
[2004年5月7日 11時1分53秒]
お名前: 老レンジャー
日本中西部劇ブーム最中の1960年の正月映画でした。多分小遣いに余裕があったのだろう珍しく
パンフレットも買っている。しかし、いわゆる「決斗3部作」の中では一番落ちると思っていた。
ガンファイト等のアクションの少なさが不満だったのだろう。劇場では何度か併映の加減で見てい
るがTVでは録画はしても1度も見なかった。今回、40年振り位に再見した。
NHKの前宣伝では「ジョン・スタージェスは西部劇にサスペンスとハードボイルドを持ちこん
だ」と云うような事を言っていた。皆さんお書きのように、この作品では状況設定によるサスペン
スとカーク・ダグラスとアンソニー・クインの葛藤のドラマがメインになっていて大変面白かった。
(ひょっとしたらTVだから丁度よいのかも知れない)
町での描写が殆どの印象だったが結構屋外の草原シーンが多くて美しい。当時は西部劇だらけで
何とも思わなかったのでしょうが、今では貴重で嬉しくなる。岡俊夫が風景派J・スタージェスと
名付けたのも納得。
最大の見せ場はアール・ホリマンの顎にショットガンを突き付けての脱出シーンですが、これは
E・ホリマンの起用が成功の要因だと思う。E・ホリマンは何時もの人がよいが少し頼りない役
(不肖の2代目)の上に権威を笠に着る嫌らしさを好演。
又、ショットガンを突きつけるK・ダグラスとE・ホリマンの背のバランスが丁度よい。当時の
不肖のジュニア役を見てみるとチャック・コナーズでは背が高過ぎて銃口が外れやすいかも知れな
い、ロバート・ウォーカーjr.やデニス・ホッパーではK・ダグラスは屈まなければならない。お
まけにE・ホリマンは都合良く顎が出ている。
リボンタイのマーシャル、皮ベストのカウボーイ、アルボ・オヤラ式ガンベルト、「OK牧場−」
のトームストーンと同じセットの町、皆んな私には最も違和感のない西部劇世界です。後はカウボ
ーイがネッカチーフをしていれば云う事なし。
[2004年4月13日 11時0分10秒]
お名前: THE UGLY
ちょっと気付いたのですが、この映画は同じスタージェス監督の「日本人の勲章」と似ていますね。
どちらも列車でやって来た主人公が、田舎町のなか孤立無援(でもないか)で敵討ちをして
列車で帰ってゆく、ほぼ一日の出来事を描いているのが共通しています。
そういえば、殺されたのがインディアンと日系人で両方ともマイノリティであることも同じです。
しかし、ガンヒルがそれなりに住めばよさそうな町であるのに比べると、ブラックロックには
絶対行きたくはなりません。日本人嫌いのマーヴィンとボーグナインとロバート・ライアンがいる
町なんて、死んでもイヤです。
[2003年7月10日 11時7分40秒]
お名前: marineflat
馬鹿息子を持ったクィーンの気持、『大いなる西部』のアイブスにある種似ているかも。
でもアイブスは、決闘でルール違反をして号令前に撃った息子を、ペックに「撃て」と
命じますね。あの時の親の気持はどんなもんなのか。
クィーンは旧友の妻を殺した馬鹿息子を、必死に守ろうとする。この息子を直接的に
殺したのはダグラスではない。馬鹿息子の友人もやはり馬鹿だったんですね。
息子を殺されたクィーンは衝動的にダグラスに決闘を挑む。プラットホームの決闘シーン、
見事でしたね。スローモーションで観たいような。一瞬どっちが勝ったか解らないでいると
どっと倒れるクィーンの演技も見事。最期の台詞が感動的なのはノスタル爺さんの仰るとおり。
西部劇では、戦い敗れた男の最期の言葉で感動的なもの、すがすがしいものが多いですね。
[2001年6月15日 7時18分48秒]
お名前: ノスタル爺
URL
アンソニー・クインが出演した西部劇で、『ワーロック』とともに私の記憶に深く焼き
ついているのが、『ガンヒルの決闘』です。
妻を殺されたカーク・ダグラスが、犯人を追ってガンヒルの町にやってくる。
ところが、犯人はガンヒルの町を支配する旧友(アンソニー・クイン)の息子だった。
クインはダグラスに息子を見逃してくれと頼むが、ダグラスは承知せず、クインの
息子を逮捕し、列車が到着するまで、ホテルへたてこもる。
列車が到着した時、共犯者がダグラスを狙うが誤って息子を射ち殺してしまう。
ダグラスは全てが終わったと思い立ち去ろうとするが、息子を殺されたクインが
ダグラスに決闘を挑む。
列車をバックに、駅構内で二人が対決する決闘シーンが一幅の絵になってるんですよ。
単に拳銃を抜いて射ち合えばいいってもんじゃないですからね。
バカ息子を持ったクインの演技が、ダグラスの鬼気せまる演技を喰っていたと私は思います。
ダグラスに息子の名前を訊いて、「立派に育てろよ……」と言ってクインが事切れるシーン
は、ある種の感動を受けました。
[2001年6月8日 23時30分48秒]
お名前: ワード・ボンド
グリーンベイさん、ご無沙汰です!
レスありがとうございました。キャロリン・ジョーンズについてコメントを
されていますが、確かに無表情で、ミステリアスな雰囲気がありましたね。
そんなイメージを買われたのか「アダムス・ファミリー」なんかに出ていま
すが、私は最初に観た時は、往年の名女優パトリシア・ニールやロレッタ・
ヤングなどのような、もう一時代前の女優さんという印象がありました。
K・ダグラスとA・クイン、本当にカッコイイですね〜。
双葉十三郎氏のコメント「西部劇として、痛しかゆし」というのは、何とな
く分かる気がします。
[2001年3月9日 12時55分16秒]
お名前: グリーンベイ
ワード・ボンドさん、お久しぶりです・・・・。先月、27日より旅行に出かけていまして、昨日帰った
ところです。「ガンヒルの決闘」直ぐ、再見致しました。原題は「ガンヒル発最終列車」となっている。
スタージェス西部劇のお薦めの一本です。「OK牧場の決闘」(57)「ゴーストタウンの決闘」(5
8)そして59年に、この作品を制作しました。監督は「これが西部劇なのだ・・・。」と云わんばか
りの傑作に仕上がっています。何時もながらの演出の冴えを十分楽しめる作品です。私なりに気づいた
点を二三・・・。コスチュームが良い・・・。K・ダグラス・・・テンガロンからスーツ・タイ、ガン
ベルトまで黒で固め、地味なグレーのシャツ、大きめの銀のバックルがアクセントとなり全体を引き締
め最高。A・クイン・・・ボスでありながら着飾らず、柔らかそうな皮のベスト、細みのジーンズが
よく似合うカーボーイスタイル、これも格好良い・・・。90年にケビン・コスナーが総指揮で撮った
「リベンジ」に見る彼は、太ってはいるが貫禄十分でした。蓋し名優ですね。この作品でもK・ダグラ
スとガップリ四つに組んでの存在感は見事です。キャロリン・ジョーンズについて一言。往年のフラン
ス映画「肉体の悪魔」で想い出に残るミシェール・プレールのような無表情な風貌で好演・・・はまっ
た役どころで好感を持ちました。と云うわけで文句なし楽しめるお薦めの一本です。双葉十三郎氏は
一言で「西部劇として、痛しかゆし」と評しております。
[2001年3月9日 12時3分9秒]
お名前: ワード・ボンド
スタージェス決闘三部作のうち最後に作られた作品です。カーク・ダグラスと
アンソニー・クインの強烈な個性のぶつかり合いが見ものです。保安官のダグ
ラスと牧場主のクインは旧友ですが、クインのバカ息子(アール・ホリマン)
が犯したレイプ殺人が原因で二人は対決する羽目になってしまいます。
三部作の中でも最も扇情的な内容で、妻を殺されたダグラスの怒りがひしひし
と伝わってきます。ディミトリ・ティオムキンの音楽も緊迫感を盛り上げ、親
友と銃を交えることになった二人の男の怒りと悲しみが伝わってきます。
それにしてもこの主役の二人のように、何をやっても「サマになる」スターが
少なくなりましたね。最近、たまに作られる西部劇に出てくる若手俳優なんか
を見ると「もう少し何とかしろよ!」と言いたくなります。
「ブロンコ・レイン」のタイ・ハーディンがチョコッと出てます。
[2001年2月27日 12時30分17秒]
※この作品についての発言をどうぞ。
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