関係

　グリン・マクリントリック（Ｊ・スチュワート）は、
開拓幌馬車隊の案内人をしていた。
　道すがら、家畜泥棒の吊るし首のリンチに掛けられ
そうになったエマースン・コールを助ける。
　グリン・マクリントリックは、農場や牧場を夢見て
いることを語るが、エマースン・コールは、彼がミズ
ーリの者だと知ると、無法者の過去があることを悟る。
　ポートランドまでインディアンの小規模な襲撃に遭
遇しつつも同行し、分かれる。
　オレゴンのコロンビア川を外輪船で隊長ジェレミー
は、開拓地へ急ぐが、娘ローラはインディアンの矢傷
のため静養しなくてはならなかった。
　開拓は進み、作物が豊かに育つ土壌、肥沃な土があ
る渓谷、北風を防いでくれる山々、自然の恵みの木々
で未墾の地を切り開く、切った材木で川に橋をかける、
そして家を建てる、雪にも耐えられる丈夫な家を、集
会所や教会も建て学校も作る、リンゴやナシの苗木も
植えて数年後には最高の果実を売りに出す準備は整っ
ていく。
　もうすぐ冬だというのに、料金支払い済みの食料が
運び込まれてこない。
　痺れを切らして、隊長ジェレミー、グリン・マクリ
ントリックはポートランドへたどり着くと、黄金熱真
っ盛りの様相を呈していた。
　食料は暴騰し、開墾地へ送ることを渋られていたの
だった。
　取引相手のヘンドリックスから、ローラの恋するエ
マースン・コールとローラの妹ロージーの恋するトレ
イの協力で食料を奪回して、追ってきたヘンドリック
スの一団を返り討ちにした。

変化

　しかし……。道の途上で出会った金鉱掘たちが食料
に10万ドルと交換したいと申し出があり、仲間たちの
関係は崩れていく。

解釈

　ボウイナイフ・アタック、水上の殴りあい、ガン捌
きなど、魅了されるものがある。王道的な西部劇。
　開拓劇の要素も高い。
　一度悪事に手を染めると二度と改心はできない、し
かし誰でも過ちは犯す。たとえそうでも愛する人に出
会えば人は変わることができると信じること、を主題
においた作品。

[2009年1月17日 23時5分36秒]

　鳴海昌平さんの寸評が、簡潔で、そして的を得ている・・・。興味深く読ませて頂いています。
　この作品「裸の拍車」（５３）も、斬新でした。拍車で決闘でした。変わったところでは、鯨のもり
　で決闘もありました。（スターリング・ヘイドン）・・・「裸の拍車」では、ジャネット・リーが
　スッピンで演ってましたが、新鮮でした。これも、ハッピーエンドでないところが、マン監督の演出
　で、作品に厚みを持たせているのでは？？。と考えています。

[2002年1月8日 8時44分23秒]

確か最初アーサー・ケネデイのほうになびいてしまうでしょう。
あのときの聖人のようなスチュワートの顔つきが印象的でした。
ラストでスチュワートの魅力に気ずくけど、スチュワート自体が
この女性に対して普通の意味での恋愛感情を持つのかなとラスト
は思ってしまいました。アンソニー・マン映画の女性って
『裸足の拍車』でもそうだけど、愛する男を間違うでしょう。
でもスチュワートはいつも女の過ちを見抜いているのに、
最後まで黙っている。でもその後女が自分の魅力に気ずいてくれた
時、彼はどう思っているのかわからないまま終わる。あそこがアン
ソニー・マンという聖人みたいな人の映画の一番怖いとこだと思って
しまうのです。

[2002年1月8日 5時49分45秒]

ローゼンバーグ・マン・スチュアートのトリオ西部劇第二作目でしたね。第一作目は「ウエンチュスター
　銃・７３」（５０）でした。この作品でのヒロイン、ジュリア・アダムスはどうでしょう・？？。
　私は贔屓女優の一人です。

[2002年1月7日 23時19分8秒]

スチュワート、アーサー・ケネデイ、労働に縛られた世界の孤独な男たち。孤独な欲望者と聖職者の物語。

[2001年12月27日 3時25分2秒]