作品名: ブラボー砦の脱出 -


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お名前: J.W.   
TVでは観た記憶があるものの、何十年も前?で今回のDVD鑑賞が初見に近い。
オープニングが騎兵隊の行進、おまけにバックで流れるのは、フォード・ウェスタンでおなじみの
Yellow Stripesである。その後の展開もスピーディで最初から引き込まれるという、久しぶりに
楽しめる西部劇でした。
ロバート・サーティスによるカラー撮影が素晴らしく、デスヴァレー(?)の岩山とこれぞ西部の空
と言うべきブルー、騎兵隊のユニフォームのブルーの対比が心地よいのである。
公開当時絶賛された弓矢による迫撃砲のような遠距離射撃は今見ると、思っていたほどの迫力はない。後年の「ゴーストタウンの決闘」の方が迫力があると思った。南軍穂量の脱走ももちろん「大脱走」と比較するのは無理がありますが、スタージェス監督の原点が本作に沢山見出されるのが、楽しい。
1863年の設定なのに、コルトSAAやらスプリングフィールド・カービンが登場するのは、面白さに免じて許そう。
最後に、いかにもハリウッド黄金時代の女優という感のパーカーのメイクや衣装も、今になると貴重品ですねー。
[2009年1月1日 18時47分54秒]

お名前: 44-40   
「われわれの映画では、画面いっぱいに雲を映したら、次のカットは飛行機で
なければならない。そしてその次のカットは操縦室でなければならず、その次
にはもう最初の台詞がこなければならない。しかし外国の映画では、最初の
カットも次のカットも、そしてその次のカットも、雲のままにしておくことが
できる」、というようなことを生前ジョン・スタージェスは語っている。これは
ハリウッドを批判し、長大な文芸映画をうらやましがっての発言とも取れるが、
そんな「退屈で無駄な」やり方をしなくても、十分鑑賞に耐える優れた作品を、
俺は撮ることができる、という自信の現れとも見える。この映画を久しぶりに
見直して、私は後者の感を強くした。

ホールデンが臆病者を馬で引っ張ってくるファースト・シーンから、その臆病者が
呼んできた騎兵隊に救われるラストまで、脚本は緩みなく練り上げられ、簡潔で
無駄のない演出は、アクションばかりでなく人物造形もしっかりと行き届き、俳優
たちもそれに十全に応えている。特にホールデンとパーカーはとても良い。

スタージェスは画面から不必要な人や物を可能な限り排除する、いわばある種禁欲
的なものだ。その結果、どんなにテンポよく話を進め、歯切れのよいアクションを
展開しても、その中に人間の矮小性や孤独感・寂寞感が醸し出され、荒野の哀歓が
漂う。「彼は孤独を好むんだ。なかなか親しくなれない男だよ」、こう言ったのは
「マックQ」で初めてスタージェス作品に主演したジョン・ウェインである。

スタージェスのこのタッチは、続く「六番目の男」以下「ガンヒルの決斗」などに至る
諸作に受け継がれるが、「荒野の七人」や「大脱走」など、むしろそうした色合いが薄く
なる、主要登場人物が多い集団物が「代表作」になってしまっているのは少し皮肉だ。
しかし、衰えたといわれる晩年の「さらばバルデス」や「シノーラ」には、このタッチが
復活し、彼らしい枯淡の境地を示す良い作品に仕上がっていると思う。
[2005年7月26日 17時10分42秒]

お名前: 老レンジャー   
 1954年公開作品を1963年リバイバルで見、今回40年ぶりにVTRで見た。印象と記憶に
ついて改めて考えさせられた。有名な大量の矢が空へ向って射られ、その後放物線の
頂上に達した矢が又スピードを上げて降り襲いかかるシーンは回数にして4回、時間
にして2分位に過ぎない。しかし、他の部分は殆ど記憶に残っていないがこのシーン
だけは強烈に記憶されている。又、このシーン故にこの映画は西部劇の傑作の一つに
挙げられている。何でも新しければええっちゅう訳でないが斬新さは記憶に残る大き
な要素と今更ながら思った次第です。
 新しい発見。セリフのやり取りに西部劇らしからぬ洒落た予想外の面白さがあった。
例1、若者ウィリアム・キャンベルが熟年ウィリアム・デマレストに「老骨がよく戦
 争に」と揶揄すると「若造が弱いからだ」と返す。
例2、部下の結婚式で新妻を「美しい」と云うウィリアム・ホールデンに対し、「女
 は結婚で美しくなり、男はおびえる」のエリノア・パーカーのセリフ。
例3、酒場の女がW・ホールデンに「軍服の人好きよ」と誘うと「では脱がない」と
断る等々。
 ストーリーの大半は北軍と捕虜下の南軍という状況での誇りや男らしさや人間性や、
E・パーカーをめぐる恋愛である。E・パーカーの美しさ以外はこの辺りはもう一つ
である。
 こういうドラマにホールデンもフォーサイスも適しているのですが、私には西部劇
としては都会派の俳優に見えてもう一つと思ってしまう。
 疑問が一つ。噛み煙草は噛むだけで唾液は強烈過ぎて飲込まないと聞いているが、
W・デマレストは噛み煙草クチャクチャしながら水筒の水を飲む場面がある。大丈
夫かいな。
[2003年12月10日 16時26分27秒]

お名前: はせべ ひろし   
ホールデンの包帯で吊っている手が、途中で右から左に変わったと、なんかの雑誌に書いてありましたが、
その後見ていないので、確かめられません。それにしても、エリノア・パーカーの色っぽさが、映画少年
の目に毒でした。ポスターもいやらしかったな。
[2003年8月7日 15時14分37秒]

お名前: グリーンベイ   
 ノスタル爺さん・・・お久しぶりです。雑記帳に「ブラボー砦の脱出」(53)を載せてましたので
 懐かしくなり再見しました。この作品は、従来のインデアン対騎兵隊の闘争を描いた西部劇にはない
 新趣向を盛り込んだ注目すべき傑作であることが良く分かります。当時、雑誌「タイム」が色々な
 意味で1943年の記憶さるべき作品「オックス・ボウ・インシデント」以来の最良の西部劇だと言っ
 ている事にも頷ける。
 同じ山でも、フオード作品にはない美しさ、タイトルバックに流れる音楽、「黄色いリボン」に勝る
 とも劣らぬ旋律を聴かせている。また、収容所内で南軍の捕虜が歌う故郷の民謡、ノスタル爺さんには
 堪らないカーラが駅馬車から撃つデリンジャーなど、色々あります。最後に、極め付きは、南軍のマー
 シュ大尉が、ローパー大尉(ホールデン)に言うセリフ「カーラは任務を遂行しただけだ、しかし、
 お前に惚れることは計画に無かった・・・」と。泣かせるね・・・。
 それにしても、エリノア・パーカー良いですネ。美しい。コスチュームもそれぞれに格好いい・・・。
[2002年2月6日 23時31分29秒]

お名前: せつこ様   
ノスタル爺さん情報ありがとうございました。早速ビデオ屋で探してみましたが、私の住んでいるところは田舎なので大きなビデオ屋ではないので残念ながらありませんでした。ネットで検索してみましたが、やはりありませんでした。非常に残念です。昔のビデオ過ぎてもう出回ってないんでしょうか?どなたか譲って頂けないでしょうか。テレビの録画でもかまいません。お願いいたします。
[2002年1月26日 15時10分45秒]

お名前: ノスタル爺    URL
 私は、偶然レンタルショップでレンタル落ちしたものをゲットしましたが、
  大きなビデオレンタル屋には、まだ置いてあるんじゃないでしょうか。
 レンタル落ちしたものは、中古ビデオ市場に出回っていると思います。
 ネット通販の中古ビデオ屋とか、ネットオークションをこまめに当れば
 見つかると思いますよ。
[2002年1月20日 23時31分16秒]

お名前: せつこ様   
「ブラボー砦の脱出」以前一度だけみたことがあるのですが
どうしてももう一度みたいんです。
なにかいい方法があれば教えてください。
[2002年1月18日 16時27分32秒]

お名前: ノスタル爺    URL
 空から矢が降り注ぐ恐怖、噂にだけ聞いて観る機会のなかった『ブラボー砦の脱出』を
やっと観ました。
 ジョン・スタージェスの初期の作品で、日本で公開された彼の最初の西部劇ですね。
 ロケの素晴らしさ(褐色の岩山と青い空の色調が素晴らしい)と、セットの稚拙さに
ギャップを感じるという欠点はありますが、全体としては西部劇の醍醐味を味あわせて
くれました。
 私が西部劇で満足する観点のひとつにインディアンの描き方があるのですが、
申し分ありませんでしたね。
 ロングの鳥瞰撮影でインディアンが列をなして現われるところなんか、ゾクゾクしましたよ。
 そして、荒野の真中で主人公たちを襲撃する。
 凹地に身をひそめた主人公たちに、インディアンたちが周辺に槍を立て、それを目印
に空に向けて矢を放つんです。そして矢の落ちた位置をチェックして軌道修正し、
主人公たちに矢の雨を降らすんですよ。まさに、恐るべき知恵ある野蛮人です。
インディアンはこうでなくちゃあ……

 それと、インディアンに襲われた駅馬車に乗っていたエリノア・パーカーが持っていた拳銃が、
滅多に見ることのない4蓮デリンジャーだったのは嬉しかったですね。
 拳銃に興味のない人には関係ないことですが……
[2002年1月2日 10時11分39秒]

お名前: 靜山子    URL
多分あっていると思うのですがインディアンが直接見えない騎兵隊に
向かって迫撃砲のように矢を放ち空から降ってくる矢にどれほどの威力
があるのかは、わかりませんが迫力と怖さは充分でした。
何しろ観たのが昔なので入り交じりよくわかりません。お教えねがえれば
さいわいです。TVか何かで一度放映していただけたらとおもいます。
[2001年5月22日 11時59分30秒]

お名前: バンブー   
皆ちゃんこんばんわ。うれしいじゃないですか、西部劇を語れるサイトあるなんて。ウェスターンムービーに夢中になるきっかけはこの作品。厳密には少年画報連載の小松崎茂原作”平原児”からだ。初めて見た西部劇がブラボーでインディアンに包囲され窪地に伏せる兵隊の大腿部に矢が刺さる場面に目をみはった。あまりリアルなのでトリック撮影を本でしらべる程熱中したもの。ウェスターンスターでは当時ホールデンが一番好きだった。戦闘シーンで砂を蹴散らして馬もろとも倒れる場面は圧巻だ。どんなアクションもすばらしい。
[2001年4月14日 20時21分28秒]

お名前: ワード・ボンド   
グリーンベイさん!こんにちは!
おっしゃるように、ジョン・スタージェスはこの作品の成功によって、後の
数々の名作につながったと思います。騎兵隊モノの西部劇として、実に小気
味の良い快作ですね。人気絶頂期の「ゴールデンボーイ」ことホールデンを
起用したのも新鮮な印象を与えています。今でいうとトム・クルーズかブラ
ッド・ピットを起用したような感じでしょうね。何せホールデンが34〜5
才のときですから。ジョン・フォードもこの時の、ホールデンのイメージが
強く残っていたらしく、「騎兵隊」での起用につながったと思います。
私が小学生の頃、「トコリの橋」で来日したホールデンをニュース映画か何
かで見た時、「これぞ、ハリウッド・スター!」と感じたものです。
[2000年11月27日 14時33分33秒]

お名前: グリーンベイ   
53年ジョン・スタージェス監督の初期の作品です。南北戦争中のアリゾナにある北軍の砦が舞台に
なったストーリーですが、ウイリアム・ホールデンと美女エリノア・パーカー出演しています。
この映画を初めて見た時、演出のハギレ良さ、またフオード作品にない面白さ、新鮮さを感じました。
このときジョン・スタージェスの名前を知りました。以後ジョン・スタージェス映画と言うとだけで
見に出かけたものです。「六番目の男」「ok牧場の決闘」「ゴーストタウンの決闘」「ガンヒルの決闘」
「荒野の七人」・・・・・・・・
[2000年11月27日 12時55分50秒]

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