作品名: 反撃の銃弾 -


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お名前: ワフー   
 作品題名について − R・ノット著「名残のカウボーイ・ヒーローたち」より、

 − スコット、ブラウン、ベチカーそれにケネディは、次の作品に取り掛かろうとしていた。エルモア・レ
オナードの「人質たち」に基づくサスペンス西部劇で、「The Tall T」と改題された。・・・「The Tall T」は素晴
らしい出来栄えで好評を博し、コロンビアとスコットに順調な利益をもたらした。ベティカーも喜んだが、何
故スタジオがこの作品を「The Tall T」と名付けたのか、全く分からないでいた。彼がそのわけを知るには一
年かかった。すでに「人質たち」という映画があって、脚本家組合に登録されていたので、スタジオのさるお
偉方がこの作品に、映画の始めにスコットがちょっとだけ立ち寄る牧場 −The Tenvoorde 牧場− にちなん
で命名することを思いついたらしい。観客たちはわけが分からないままにされた。 −

 監督本人が、作品完成の一年後に始めて題名の由来を知ったというのだから滅茶苦茶ですね。まあ、そうい
う次第だから、皆さんそれぞれ、「terror」とでも「tension」とでも、自分にぴったり来る言葉を当てはめれば
いいわけです。
[2007年5月12日 21時39分19秒]

お名前: クインキャノン   
 ランドルフ・スコットとバッド・ベティカー監督の第二回作。初回はシネスコだけど、これは標準画
面。紅一点のドレッタ役のモーリーン・オサリバンは、ターザン映画以来なんで懐かしかったね。ウディ
・アレン監督の「ハンナとその姉妹」の時も懐かしかった。

 ブレナン(スコット)は独身の牧場主だけど、荒牛乗りの馬鹿な賭をして振り落とされ、逆に自分の馬
を取られて、帰りは鞍をかついで歩きで、通りかかった駅馬車をヒッチハイクってんだから、しがない
小牧場主らしいね。 

 悪党三人組は、年長で貫禄のあるリチャード・ブーンが頭目のアッシャー、子分は凶暴そうなチンク
(ヘンリー・シルバ)と、初な感じのビリー(スキップ・ホメイヤ)だけど、彼らは二日のうちに、十
才ぐらいの男の子を含む四人を平気で殺す凶悪犯だよ。話は別だけど、ブーンの「パラディン」をNH
Kで再放映して貰いたいもんだね。

 三人組が駅馬車を襲って、御者のアーサー・ハニカットは撃ち殺され、ブレナンと乗客のドレッタ夫
妻が人質になっちまう。ドレッタは金持ちの鉱山主の娘だけど、「オールド・トーサン」のいわれるよ
うに「容姿に劣等感」があるんで、父親の会計係の求婚が金目当てと承知で、その朝結婚したばかりだ
よ。駅馬車は新婚旅行用の貸し切りで、三人組が狙う大金の輸送馬車とは違うんだね。ドレッタの亭主
は、女房より自分が大事って了見をアッシャーに憎まれて、撃ち殺されちまう。オールド・トーサンの
いわれる「洞窟のような所」ってのは、荒野の中の悪党の隠れ家で、悪党はドレッタの身代金を狙って、
ドレッタとブレナンをここに監禁するのさ。

 アッシャーには、眠ってるドレッタに毛布を掛けてやるようなとこもあり、小牧場でも手に入れて落
ち着きたいって願望も持ってて、ブレナンは、アッシャーから見れば自分にないものを持っている人間
だよ。それでアッシャーは、ブレナンに好悪半々の気持ちが湧くみたいだね。ブレナンにとっても、アッ
シャーは、裏返しの自分みたいなもんだろうね。

 ブレナンの反撃は、まずドレッタを性的な囮に使って、ビリーを洞窟におびき寄せて殺すことで始ま
るよ。こんな場面はスコット映画じゃ珍しいね。ブレナンは好人物らしくて、映画の始めの方じゃ笑顔
を絶やさなかったけど、人質になってからは笑顔は全然なしで(笑ってる場合じゃないけど)、三人組
を倒した後もにこりともしなかった。正当防衛とはいえ、別の自分を殺したような気分もしたんじゃな
いかね。ドレッタに、「行こう。今日はいい日になりそうだ」っていうのも、多分、自分を励ます言葉
だよ。

 原題の解釈についちゃ、皆さんそれぞれ正解なんだろうね。「T」は「Tension」だろうって考えの人
もいるみたいだよ。何? お前はどう思うかって? アメリカ人にだってよく分からねえだろうに、あっ
しに分かるわけねえだろ! まあ、改めて始めのクレジット字幕を見ると、題名の書体は一語ごとに背
丈を高くデザインしてあるね。
[2006年7月1日 20時34分58秒]

お名前: 44-40   
T は territory かも… tall には「スゴイ」とか「大した」という意味(いまふうに言うと
「ありえない」あたりか?)があったような…
[2005年8月23日 8時19分32秒]

お名前: オールド・トーサン   
半世紀近く前の作品ですので、内容はほとんど忘れていますが、モーリン・
オサリバンが自分の容姿に劣等感を持つ人妻で、スコットは洞窟のような所
にたてこもって、悪漢一味と対決したような記憶があります。
スコットの西部劇は似たようなあらすじの物が多いような気がしますが、こ
の作品はそのような事もなく楽しめました。

原題については私もどのような意味なのか疑問に思っておりましたが、「T]
はスコットの役柄の上の愛称ぐらいに考えて、単純に「背の高いT」と無理や
りこじつけていました。
全然意味をなしていないかもしれません。
いまもう一度見れば、もう少しましな解釈が出来るかもしれませんが・・・。

ちなみに同じ’57年製作のJ・マクリーの作品「見知らぬ渡り者」の原題は
「The Tall Stranger」となっています。
[2005年8月22日 9時26分45秒]

お名前: J.W.   
ポルカドットさん、はじめまして。
私は残念ながらこの映画観ていませんが、IMDBによると
当時の宣伝文句がT is for Terrorとありますから、原題は
直訳すると「とてつもない恐怖」となるのでしょうか?
もちろん、Tに他の意味があるのかもしれませんが、TALLは
ほら話とか西部ではよく使われる単語です。
[2005年8月17日 22時0分23秒]

お名前: ポルカドット   
ご存じランドルフ・スコットがバッド・ベティカー監督と組んで作った1957年作品で、低
予算ながら共演者はリチャード・ブーン、モーリーン・オサリバン、アーサー・ハニカット、
スキップ・ホメイヤ、ヘンリ・シルバと曲者揃いであり、興趣に富むできばえです。

私はR・スコットのファンなので、彼がどうもB級俳優として軽視されがちなのが不満です。
彼は西部劇以外にもいろいろの作品に出ており、ハリウッド大通りに星形の銘板も持っている
大スターです。まあ、出演作が圧倒的に西部劇なのは事実ですが。

スコットの作品はどうもお子様向きの印象が強いのは否めず、駅馬車、大平原、西部の男など
に伍する名作、大作のないのがファンとしては残念なのですが、B・ベティカー監督とのコン
ビによる諸作や、S・ペキンパー監督および盟友ジョエル・マクリーと組んだ最終作がいずれ
もよい作品なのを嬉しく思います。長い俳優生活の最晩年の作品群が佳作揃いというのは、俳
優にとって幸せなことではないでしょうか。

ところで本作品の原題の「The Tall T」とはどういう意味か、どなたかご教示頂ければ幸甚で
す。
[2005年8月16日 11時34分28秒]

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