作品名: 軍用列車 - |
おなじみチャールズ・ブロンソンの西部劇の一本ですが、 異色なのは原作が「ナバロンの要塞」などでおなじみの イギリス冒険小説の巨匠アリステア・マクリーンであるところです。 砦に向かう軍用列車のなかで続発する殺人事件の謎をめぐって展開する前半は、 いかにもマクリーンらしい謎解きの趣向があって、ブロンソン扮する謎めいたお尋ね者の 存在とも相まってミステリアスな展開。 そして、ブロンソンの正体と事件の背後に潜む陰謀が明らかになってからは ヤキマ・カナット演出による迫力あるスタントアクションが楽しめます。 マクリーンが全盛期を過ぎたころの作品なので、初期の名作にあった重要な要素、 「過酷な自然との闘い」がないのは残念ですが、映画では原作と違って ラストを一対一の決闘で締めくくっていたりと、きっちり娯楽西部劇としての ツボを押さえた脚色になっています。 ジェリー・ゴールドスミスの軽快な音楽も一度聴いたら忘れられません。[2005年7月22日 14時32分14秒]