作品名: アロウヘッド -


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お名前: ウエイン命   
実は「グリソムママ」さんの激しいご意見を拝見して初めは「そうだったかな」と思ったんですよ。
と云うのは、他の西部劇と比べて特別インディアンの扱いがヒドイと思った憶えがなかったからで
す。インディアンに偏見を持っているのはヘストン個人で、その彼は明らかに軽蔑すべき人物として
描かれていましたし、インディアンに対する偏見への凝り固まりの程度としては「捜索者」のウェイ
ンの方が遥かに強烈だと思いますが、だからと云って「捜索者」に目くじら立てたり、ウェインを糞
野郎と呼ぶ西部劇ファンはいませんからね。で、ちょうど激安DVDの中にありましたので見直して
みました。
確かに他の西部劇に出てくるインディアンとは少し違ってますね。普通、インディアンは騎兵隊の戦
いの相手であり、開拓民を襲う残忍な野蛮人ではありますが、観る方にも、どこかに白人の侵略を受
けている被害者であると云う意識があって、所謂「悪党」だと思ったことは少ないと思います。が、
この映画に登場するインディアンは、演ってるのがJ・パランスだからというわけでもないでしょう
が、まさにその「悪党」になってます。相手を信頼し平和を望んでいるのは何と騎兵隊の方で、イン
ディアンはあくまで戦いを望む方として描かれています。クライマックスでパランスがB・キースと
の約束を破って騎兵隊を騙まし討ちにしようとしますが、通常は逆ですよね。一応、ヘストンのよう
な不心得者がいるからと云うことにはなっていますが、それにしても「インディアンの方が」と云う
パターンはちょっと記憶にありません。インディアンを悪党にしたからと云ってそのこと自体に何ら
いいことはないと思いますが、あえてこう云う映画を作るのには何か意図でもあるんでしょうか。
唐突ですが、騎兵隊をイスラエル、インディアンをパレスチナに置き換えるとイスラエルを支援する
アメリカの主張そのもののようにも思えます。アメリカでは「巨大なる戦場」「エンテベの勝利」な
どイスラエルのプロパガンダ映画が時々作られています。この映画が製作された1953年と云えば、イ
スラエルが建国されて僅か5年後。中東戦争の真っ只中と云う時代的背景を考えれば、あながち荒唐
無稽な想像とも云えないかも知れません。
[2007年10月13日 13時40分50秒]

お名前: アウトロ−   
”ジグザグ”と言う言葉が英語だと始めて知った映画です。
スト−リ−はまったく覚えていません。
[2004年12月6日 23時2分12秒]

お名前: グリソムママ    URL
現存する数少ない西部劇研究の名著「西部劇・夢の伝説」(フィリップ・フレンチ著 波多野哲朗
訳/フィルムアート社・刊)には、「『アロウヘッド』ほど公然とインディアンに敵意を示した映画
は、過去二十年のあいだにはあまりない。「いいインディアンとは、死んだインディアンにほかな
らない」と言った一八六八年のシェリダン将軍の感情に共鳴するのは、たいてい白人の悪漢の役割であった」とあります。しかし、たとえヘンリー・フォンダがウィスキーを飲んだインディアンを
追い出す場面のある『荒野の決闘』であっても、『アロウヘッド』ほど酷い人種差別意識はなかっ
たんじゃないかと思います。それくらい、過去・現在・未来に例がないくらい、『アロウヘッド』
のインディアン差別はひどい。アパッチの死体を検分するヘストンは、ナチの糞野郎にしか見え
ません。

良い映画ではあるんだけど、この映画を褒めるということはどこか『民族の祭典』を褒めちぎる
のと似ています。ある意味、アメリカ人の病根を抉り出しているといえるかも。そういえば、ラス
トのヘストン、『地獄の黙示録』でカーツを殺した後のウィラード大尉にそっくり。
[2003年2月25日 21時55分19秒]

お名前: ホンド−・レイン61   
ビッグスター(チャールトン・ヘストン)の大型西部劇。物語は、1870年代のリオ・グランデ−付近、
アパツチが凶暴性を発揮して暴れまくっている。合衆国騎兵隊のスカウト(ヘストン)がアパツチとの
ー戦を説くが和平派隊長に反対されその任を解かれる。だが現実にアパツチの襲撃で砦はピンチになる。
スカウトの単身敵地に乗り込む等の活躍で砦は守られるが、アパツチを徹底的に悪者にしたストウリーで
強いアメリカを表した色濃い西部劇でした。
監督・・・チャールズ・マーキズ・ウオ−レン・・・・・・・1953年度作品
出演・・・チャールトン・ヘストン、ブライアン・キース、ジャック・パランス、
[2001年4月29日 1時16分56秒]

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