作品名: 銃弾 -


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お名前: ポルカドット   
 やっと見ました。リチャード・ディックスが鉄道建設の推進役、といっても大陸横断鉄道といった壮
大なものでなくローカル線の話で、SLの登場や建設場面は少しだけでした。馬車運送業者のリー・J・
コッブは、当然、鉄道を目の敵にし、ディックスのことも毛嫌いしますが、コッブの娘のジェーン・
ワイヤットがディックスと恋仲という設定なので、コッブを本当の悪党にはできず、悪いのは競合鉄道
会社の社長のヴィクター・ジョリーで、ディックスとコッブの共倒れを狙って画策しています。

 珍しく、アルバート・デッカーが悪役でありません。コッブの部下の現場監督のような仕事なのと、
ワイヤットに惹かれる気持ちもあって、主人公と対立しますが、やがて悪党側のやり口に嫌気がさして
主人公側につき、大詰めは盛大に銃撃戦です。デッカーは他の映画では大体スーツ姿に口髭で胡散臭い
ですが、ここでは口髭がなくバックスキンにガンベルトをつけ、馬を乗り回して硬派の二枚目ぶりを見
せます。

 デッカーの弟分のような役でマックス・ベアという人が出ており、以前はボクサーで、プリモ・カル
ネラをKOしたんだそうです。元ヘビー級チャンピオンを必要とする配役とも思いませんが、この人、
結構お芝居が達者で、せりふ回しも棒読みなどでなく器用なものです。乱闘場面では流石に豪快で、
ジョー・ソーヤーは、気の毒に始めの方ではこの人に溝の中にぶん投げられ、最後の乱戦では川に放り
込まれました。

 最近、「硝煙のカンサス」の格安DVDを買って再見しましたが、これら2本は同じプロダクション
の同年( '43年)の作品で、ディックス、ワイヤット、デッカー、ジョリーたちが役柄を変えて出て
いるのに会うと、旅回りの一座の日替わり狂言でも見るような親しみを覚えます。原題にあるバックス
キンはデッカー、ベアなどが着用し、ワイヤットもカラミティ・ジェーン張りのバックスキン姿を見せ
ますが、主演のディックスはバックスキンを着ず終いでした。

 見逃したらからといって半世紀後にぜひ見なければならないようなものじゃないけれど、見ないまま
ではやはり心残りでしょう。DVDなど便利なもののお陰で、若返ることができる、とまでは行きませ
んが、過ぎ去った時間を少しは取り戻せる気分です。
[2006年6月11日 11時34分13秒]

お名前: ポルカドット   
先日、この映画の本邦輸入を「昭和35年頃?」と書きましたが、これは誤記で、「昭和25年頃?」と書くつもりでした。お詫びして訂正します。
[2005年8月26日 9時31分26秒]

お名前: ポルカドット   
原題:Buckskin Feontier(1943)、「シマロン」のリチャード・ディックス主演です。同じ年に、同
じくR・ディックス主演の「硝煙のカンサス」が製作され、両方とも我が国に同時(昭和35年頃?)
に輸入されました。これらは全く別の物語ですが、主演女優のジェーン・ワイヤット他、出演者の
多くが共通しています。「銃弾」の方は鉄道建設映画のようで、りー・J・コッブとJ・ワイヤット
が父娘役とのことですが、実際の二人は同い年だそうだから、映画とはいえ大胆なものですね。

私は先日、このページに「硝煙のカンサス」のことを書きましたが、実は私は「銃弾」の方は見て
ないのです。「アイアン・ホース」、「大平原」など旧式な汽車が平原を走るシーンは、西部劇へ
の郷愁をかき立ててくれますので、この映画も見たかったな、と心残りです。どなたかこの映画を
ご覧になった方は、是非、感想をお聞かせ下さい。それのできる西部劇フリークが必ずやおられる
と信じます。
[2005年8月23日 9時59分41秒]

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