作品名: カナダ平原 - |
鉄道建設を推進する主人公が、夜、野原の中程でダイナマイトの箱を整理している。鉄道反対派の ビクター・ジョリーが子分を連れて忍び寄り、野原の周辺から狙撃させる。弾は主人公の抱えたダ イナマイトの箱に当たって、一箱分のダイナマイトが爆発し、白煙が中天に立ち上る。狙撃者二人 は顔を見合わせてほくそ笑み、我々観客としてはどう見ても主人公がバラバラになったとしか思え ない。ところが次の場面で、主人公は収容されてベッドに寝かされており、女医ジェーン・ワイヤ ットの治療を受けて、(多分、数日のうちに)新品同様に回復します。 女医が「どうして助かったのかしら?」といぶかりますが、我々としても全く同感です。これに対 し別の登場人物が、「爆発に近すぎたから却って助かったのだ」と説明していましたが、そんなこ とってあるのでしょうか。これほどの不死身は、西部劇に限らず他に類例を見ません。[2005年8月20日 23時29分51秒]
>最近になって、輸入ヴィデオで、30年代ミュージカルの何本かに、スコットが準主役級で 出ているのを発見、彼もゲーリー・クーパーの線を歩もうとしていた時期があったようだ。 そういえば、レビュー・コンビで不滅の名を残しているアステア=ロジャースのコンビの 作品「艦隊を追って」に、アステアの相棒として登場していましたね。ランドルフ・スコッ トのような図体ではしゃれた都会もの、現代ものは無理で「やはり、野に置け、レンゲ草」 というところでしょうか。でも生涯を「B級西部劇俳優」で通したことは、それなりの生き 方だったと思います。(たしかシネラマ超大作「西部開拓史」に誘われたとき、「俺にはB 級西部劇が合っている」と断ったという話を聞いています。)[2004年12月4日 21時30分58秒]
1952年公開作品。このころランドルフ・スコット主演の二流西部劇が氾濫していた。 その中で、カナダ鉄道建設に従事した英雄たちの姿を描いたとされる、この映画(原題 はCANADIAN PACIFIC)は、ひょっとして、「大平原(UNION PACIFIC)」に対抗できる大作ではないかと、スコット・ファンの胸を高鳴らせた。 しかし、結果は幻滅。エキストラ代を節約したのか、線路工夫の数がいやに少ないし、 J・キャロル・ナイシュがタバコだと偽って、先住民にダイナマイトをくわえさせ、火を つけて自爆させるシーンは、あまりのドタバタだし、とくに、若いナンシー・オルスン (チャーミング)との馬上のラブシーンにおけるスコットのぶきっちょさには愛想がつきた。 最近になって、輸入ヴィデオで、30年代ミュージカルの何本かに、スコットが準主役級で 出ているのを発見、彼もゲーリー・クーパーの線を歩もうとしていた時期があったようだ。[2004年12月4日 14時34分23秒]