格安ＤＶＤで見直したら、酒場の大乱闘の間を酔っぱらいがふらつき回る場面がやっぱしあったけど、
大分記憶違いしてたね。

　まず、酔っぱらいが持ってたのは、ビールのジョッキなんかじゃなくて葉巻だったよ。それから、
酔っぱらいはそれほど老人じゃなくて、それほどひょろりともしてなかったね。どうもあっしの頭の中
じゃ、いつの間にか酔っぱらいは完全にクレム・ビヴァンスさんのイメージになってたんだよ。人間の
記憶なんてあやふやなもんで、思いこみは怖いってことを再認識したね。

　だけどまあ、何しろ五十年以上前の写真の話だし、その場面は確かにあったんだから、良しとしよう
よ。

[2006年9月20日 21時34分10秒]

　あっしも、もう筋は忘れたけど、ビクター・ジョリーは覚えてるよ。食えない悪党だけど侠気もある
男をやって潔く死んだね。

　もう一つ覚えてるのは、酒場で何かのきっかけで喧嘩が起きたら、たちまち全員が大乱闘を始める場
面が西部劇にゃ時々あるけど、これもその一つだったことだよ。だれかが喧嘩を始めたからって、皆が
殴り合わなくちゃならない訳なんてねえはずだけど、とにかくそうなっちまうとこが馬鹿馬鹿しくてお
かしいね。で、この写真じゃお年寄りが一人、ビールのジョッキだったかを持って、皆が威勢よく殴り
合ってるもんだから上機嫌で、大乱闘の中を歩き回ってんだよ。ひょろりと痩せた老人の上、大分でき
上がってるんで足許もふらついてて、乱闘に巻き込まれたらひとたまりもなくはじき飛ばされちまいそ
うだけど、どういうわけか、無人の野を行くように歩き回ってんだね。保安官たちが飛び込んできて騒
ぎを静めた時も、壁にもたれてにこにこしながら見てたよ。だけどその直後に、ちょっとした「事故」
に会って目を回しちまうんだけど。鹿爪らしい西部劇にゃあない場面でおかしかったね。

　ただ問題は、この大乱闘が本当にこの写真の場面だったかどうか、ちょっとあやふやなことだよ。
何しろ見てから５０年以上だからね。この映画、PD Classic 社が４月に格安ＤＶＤを売り出すらしいか
ら、出たら見て確かめようって思うよ。

[2006年2月21日 23時4分19秒]

先日の書き込みで、リチャード・ディックス主演の「シマロン」を無声映画と書きましたが、実は
トーキー初期の作品でした。お詫びして訂正します。私はまだこれを見てないものだから錯覚しま
した。

[2005年8月23日 9時32分23秒]

「シマロン（無声映画）」のリチャード・ディックスが町を守る保安官に扮した１９４３年作品
（原題：The Kansan）です。

筋は全然覚えていませんが、きちんとまとまった出来栄えだったという記憶があります。主演の
Ｒ・ディックスは当時すでに５０才ぐらいで貫禄がありました。

また、グッド・バッドマンを演じたビクター・ジョリーが印象的でした。こいう役柄の人物は、
大体において劇中で死にますが、この場合も例外でありませんでした。

小品だし、格別の話題を生まなかったろうと思っていたのですが、音楽部門でオスカーにノミネ
ートされていたようです。

[2005年8月17日 18時59分35秒]