作品名: テーブル・ロックの決闘 - |
老レンジャーさん、こんにちは。 前の文章で、うっかり「ある町」の保安官と書きましたが、もちろん「テーブル・ロックの町」です。 さて終盤の果たし合いですが、次のような具合でした。殺し屋が町に入ったと聞いた主人公のウエ スが酒場に行く。カウンターで飲んでいた殺し屋がウエスを見て、「ウエスじゃないか、こんなと ころにいたのか」という。二人は旧知だったのである。殺し屋は「お前がサムを背中から撃ったっ てどこでも評判だが、お前がそんなことをするはずはないよな」という。無法者同士、理解し合っ ているのである。続く短いやりとりの後、ウエスは「おれは保安官についている。お前が保安官を 狙うのなら、おれが相手だ。外で待っている」といって酒場を出る。 殺し屋はグラスのウイスキーを一気に飲み干して、酒代のコインを取り出すが、カメラがぐっと近 づいて右手の甲をアップで写す。殺し屋は、手品師がするように、指から指へと器用にコインを転 がして、手の甲を横断させる。観客は、こんなに器用に指が動くのだから、ピストルの腕も確かな のだろうと期待する。 殺し屋は酒場を出て、ウエスと少し離れて向き合う。あとはけれん味のない型どおりの決闘で、ウ エスが勝つ。この時、悪いボスが物陰からウエスを狙うのだけれど、一瞬早く保安官がボスを撃ち倒す。 大体、こんな具合でした。思い出されましたか? 私も以前の映画の筋なんていつもほとんど忘れてしまうのに、この映画は見て50年近くになるの にこれだけ覚えているといのは、結構できがよかったのかも知れませんね。[2005年8月23日 13時14分9秒]
前に書きたいけれど書くほどの事を思い出せない映画と「復讐の谷」で記しましたが、この 「テーブルロックの決闘」もその一つです。憶えている断片だけ書かせて戴きます。 「シェーン」「ヴェラクルス」「必殺の一弾」等のガン・ファイトから西部劇に入った私は、 この頃「決闘あるいは決斗」と名づけられた作品はみんな期待作だった。 ポルカドットさんの書いておられる1対3の横転しながらのガンファイトは記憶に残ってい ます。又、この時の銃がダブルアクションでビリーザキッドの銃と同じモデルだと分かり、覚 えたての知識に自己満足していました。 このポスターには手塚治虫の絵によくあるように、真っ直ぐこちらに向けられた銃口を大き く描いた銃のアップがあって如何にもガンファイト西部劇らしかった。 最後のリチャード・イーガンと殺し屋デフォレスト・ケリーの決闘は全く記憶にない。雑誌 写真を見るとヨーロッパ風の決闘のように二人が背中合わせに構えているが、そんな決闘では なかったと思う。また、R・イーガンのホルスターは思いきり下でシェーンの説とはエラク違う と思ったのものでした。[2005年8月23日 9時31分2秒]
リチャード・イーガン主演の1956年作品です(原題:Tension at Table Rock)。主人公のウエ ス・タンクリッドは無法者で、やむ得ぬ成り行きから無法者のボスを撃ち殺すが、実際はそうでな のに背後から撃ったという噂が広まって、西部中から卑怯者と爪弾きにされ、やむなく名前を偽っ て放浪する。 ある町の保安官夫婦がキャメロン・ミッチェルとドロシー・マローンで、保安官は真面目な男だけ れど少々頼りなく、町を牛耳ろうとしている酒場経営者に脅されている。主人公はこの保安官を助 け、ついには自分がウエスであるとを告白する。人々は驚くが、勇気ある告白に主人公が卑怯者で ないことを理解し、力を合わせてキャトル・ドライブの荒くれカウ・ボーイたちが町に入って乱暴 を働こうとするのを防ぎ、悪徳ボスを倒す、という物語です。一件落着の後、主人公は保安官に 「これからも力を貸してくれ」と請われるが、「私のすることは終わった」と町を出ます。 全体として可もなく不可もない出来と思いますが、主人公が地面に落ちたピストルに飛びついて、 転がりながら3人の馬上の相手を倒す場面はダイナミックだったし、終盤近くには悪徳ボスの差し 向けた殺し屋との一対一の決闘場面も設けてあります。 流れ者が人々を助けて去って行く、というのは考えてみれば「シェーン」のテーマですね。[2005年8月20日 17時36分38秒]