作品名: ジャイアンツ -


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お名前: 放浪者   
 「ラズ・ベネディクト」死す。

  この映画の前半で、ロック・ハドソン演じる”ビッグ”・
 ベネディクトの姉ラズを印象深い演技で見せてくれたマーセ
 デス・マッケンブリッジが今月の2日に「自然な原因」で死
 去していたことが、彼女の世話をしていた関係者の声明で明
 らかになりました。85歳の誕生日を2週間後に控えていま
 した。

  シャーロット・マーセデス・アグネス・マッケンブリッジ
 は1918年3月17日にイリノイ州で生まれた。ラジオ・
 ドラマで活躍し、1949年の映画デビュー作「オール・ザ・
 キングス・メン」で助演女優賞を取る。この「ジャイアンツ」
 でも再度、ノミネートされたが受賞は逸した。映画では余り
 役に恵まれず、70年代になって「エクソシスト」の悪魔の
 声を演じて知られた。晩年、ニール・サイモンに請われて舞
 台に復帰したこともあった。

  いかにも広大な荒野で気丈に生き抜いた女を演じていました。

  それゆえに、エリザベス・テイラー扮する若妻レスリーが
 替わってテキサスの大地に根を据える姿が、より凛々しく美
 しく見えたものです。独身で過ごしたラズが実の息子の様に
 かわいがっていた”ジェット”リンク(ジェームズ・ディーン)
 が、その思いをテイラーに移して、さらにその娘キャロル・ベ
 イカーに向けていく過程が明瞭になっているのですね。

  原作は、映画ではリンクが泥酔してしまうクライマックス
 の大パーティの場面から始まり、レスリーが回想していく形
 式だったと思います。

  何はともあれ、この映画の主な出演者で生きているのは
 テイラーとベイカーだけになりましたね。冥福を祈ります。
[2004年3月20日 1時47分13秒]

お名前: 在韓日本人   
ジャイアンツ、いいですねえ。
特に石油が噴出すシーンは鮮明に憶えています。
小生が観たのはテレビとリバイバルでですが、
機会があれば何度でも観たい作品です。
ティオムキンの音楽も最高でした。
[2003年11月26日 1時50分41秒]

お名前: 捨石喜市    URL
 ジェームズ・ディーンの演じたジェット・リンク役は、当初アラン・ラッドに
オファーされていたそうです。
 アラン・ラッドは「自分はこの役には年がいきすぎている」といってことわっ
たそうですが、逆にディーンでは若すぎたのではなかったろうか、という気がし
ないでもありません。
 小学生の頃、この映画の大きなポスターをみた記憶がありますが、実際に映画
をみたのは高校卒業後、東京の荏原の二番館ででした。18歳の若僧には、まだこ
の映画を味わうだけの人生経験はなく、娘役のキャロル・ベーカーが綺麗だな、
くらいの感想しかありませんでした。リズとベーカーはそれほど年の差はないん
ですけどね……。
[2003年9月23日 6時40分26秒]

お名前: 老レンジャー   
 何時も殆どの人が見ていないB級西部劇ばかり取上げていますが、懐かしさに
名作にも仲間入りさせて戴きます。
 1956年の暮から正月映画として封切られ、映画館の前では5、6mのジェーム
ズ・ディーンが銃を肩に通行人を見下ろしていました。私は翌年の5月、場末の
映画館のゴールデン・ウィーク映画として「ながれ者」(ノスタル爺さんのHP
に詳しい)と2本立てで見ました。
  敗戦後11年、貧乏中学生はチマチマした貧乏臭い日本映画を嫌い、最も豊に
輝いて見えたアメリカに憧れた頃で、広大な舞台即ち横への広がりと共に、縦の
長さ(時間経過)を描いた大河ドラマに平伏していました。ですから原作(エド
ナ・ファーバー)を同じくする「シマロン」も好きだったのですが、こちらは1回
見たきりで殆ど憶えていない。
 このロック・ハドソンと云い「シェーン」のアラン・ラッドと云いジョージ・
スティーヴンスは通常大根と云われる俳優を名優に仕立あげる名監督です。特別
な演技を必要としない撮り方だからだと思う。一方、「エデンの東」では「そう
だ、そうだ」と全面的に納得したジェームズ・ディーンですが、この映画では名
演技には違いないが、私はやり過ぎの偏見を持っています。
 “懐かしテキサスよ、思い出のリオ・グランデ”等と云う雪村いづみの唄が何
の違和感もなくヒットしていました。アメリカはイラクがこの様になる幻想を抱
いていたらしい。
[2003年9月12日 15時33分26秒]

お名前: J.W.   
>ワード・ボンドさん、ひさしぶりです。そうです。ティオムキンの音楽
 の素晴らしさにも触れなければなりませんね。「赤い河」を更にスケールアップしたような
 感動的な映画音楽でした。DVDの特典映像にはティオムキンがピアノを弾いてインタヴューに答
 えるシーンが入っています。彼のロシア訛りの強い下手くそな英語には笑ってしまいますが、
 良いインタヴューです。プレミアに来た多くのスターの映像もありますが、クリント・ウォーカ
 −がピシッとフォーマル・スーツ姿で見られるのもうれしい。
>ノスタル爺さん
 シェブ・ウーリーなら絶対馬に乗ったカウボーイ姿だろうと決め付けていたので、スーツ姿の
 彼には全く気がつきませんでしたが、確かにご指摘の場面で地味に座っていました。
 「ジャイアンツ」には、他にキャロル・ベイカー、デニス・ホッパー、チル・ウィルス、アール・
 ホリマン、ポール・フィックス、サル・ミネオといった西部劇でおなじみの役者が一杯
 出ていますね。ミッキー・シンプソンは荒野の決闘や幌馬車などフォード映画では大男の
 悪役になっている事が多いですが、「ジャイアンツ」では渋い良い役者ぶりでした。
[2003年9月11日 21時58分10秒]

お名前: ノスタル爺   
>J.W.さん
 シェブ・ウーリーは、マーセデス・マッケンブリッジが死んだ後のシーンで、ハドソンが仲間と
選挙の話をしているシーンに出てきます。ハドソンの隣に座っていますよ。
 それから、石油が出た後のシーンで、ジェームズ・ディーンに殴りかかるハドソンをとめる
シーンにも出てきます。
 どちらもセリフは、ないですけどね。
[2003年9月11日 16時15分25秒]

お名前: ワード・ボンド   
JWさん、お久し振りです!
久々にこのBBSに戻って来ました。
私もこの映画は大好きな1本ですが、なぜか西部劇としては
とらえていませんでした。まさに「なんでだろう〜」ですね。
ガンファイトこそありませんが、それ以外は西部劇の要素は
すべて盛り込まれていますよね。もう何回も観ていますが、
仰るように観るたびにロック・ハドソンがカッコ良くなって
きました。若い頃はジェームス・ディ−ンの方にばかり目が
行っていたんですがね。リズ・テイラーの美しさは今さら言
うまでもありませんが、「陽のあたる場所」とこの作品の時
が最も美しかったと思います。ジミーの横恋慕ぶりは何とな
く「大いなる西部」のチャールトン・ヘストンと似てますよ
ね。この作品の方が先ですから、ひょっとしたらワイラーも
この作品にインスパイアされたのかもしれませんね。
私は映画音楽のベストワンを選べといわれたら、文句なく、
ティオムキンのこの作品を選びます。
最後にアメリカ観についてですが、全く同感です。本当に右
に左に大きく振り子が振れるような国ですね。公民権運動の
最盛期には、あのヘストンさんでさえ、一生懸命に支援活動
をしていましたからね。
[2003年9月11日 16時11分47秒]

お名前: J.W.   
ジョージ・スティーブンス監督によるハリウッド映画最盛期(1956年)の大作。
「風と共に去りぬ」のテキサス版とも言うべき作品であり,20世紀初頭という時代
設定であるが,西部劇の変形としてここで取り上げても許されたい。
事実,アメリカではスーパー・ウェスタンという表現も見られるようにテキサスの牧畜
王(普通の西部劇では決まって悪役)が,石油成金と張り合うドラマはアクション物
になっても面白いテーマ.しかし「シェーン」の監督はこれをリアルな人生ドラマとし、
アメリカ三部作(陽のあたる場所,シェーンそして本作)の一つとしてアメリカの発展
過程を克明に描いた。
私は多分63年ごろのリバイバル時に見ているのであるが、DVD発売を期に見直し、
感動を新たにした。
エリザベス・テイラーの美しさと好演技の印象は当時と変わらないが、今回,ロック
・ハドソンも29歳の若輩で堂々とした演技をしていると改めて見なおしたのである。
最近「大いなる男たち」を再見し,ウェインと対等に共演しているのに驚いたばかり
だったのでなお更である.「ガンファイター」ではあまり良い所が無かったが,もう少し
西部劇で活躍してもらいたかったと残念に思う。
物語はリズとロックの夫婦が,年月と共に成長して行く過程を多くのエピソードを
つないで描いていくスタイルだが,編集が極めて上手なので,自然に観客も「ジャイア
ンツ」の世界に没入してしまうのである.ことに主役二人の老いた姿が自然であり、
ハドソンなど晩年の彼自身の姿にそっくりで笑ってしまうほど。ジェームス・ディーン
の老人姿は私はちょっと違和感があったものの,彼のリズへの切々たる思いが
良く伝わる好演ではあり、このドラマに大きな幅を与えたことは間違いない。
(彼の西部劇もマックィーンのような感じで意外と良いのでは?)
西部劇ファンが嬉しいのはやはり牛の大群を上から撮ったシーンであろう。DVDの
色調も良く再現されており,テキサスの青い空や雲,地平線の見える広大な牧場の
雰囲気がよく出ている。
クレジットにはシェブ・ウーリーの名があったがどこにいたのか気づかなかったな−。
終わり近く,ハドソンが人種差別した店主と壮烈な殴り合いをするのだが、その相手が
何とフォード組のミッキー・シンプソン、ハドソンと対等に喧嘩できる大きな役者を探すの
に苦労したとか。テキサスの黄色いバラがバックに流れるこのシーンは「シェーン」の
酒場の乱闘シーンと並ぶ名場面と思う.黄色いバラの入ったドーナッツ盤を当時買った
ものです。
差別や女性の自立といった当時としてはかなり先端のテーマを取り上げている点、
今も全く色あせることのない作品であり,若い人にもお薦めである。
ブッシュ大統領夫人も好きな作品といっているらしいが、50年代後半から60年代の頃
の方が今よりもずっとリベラルなアメリカだったと思うのは私だけだろうか?
[2003年9月10日 12時44分21秒]

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