作品名: 鄙より都会へ -


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お名前: ママデューク   
「鄙より都会へ」はジョン・フォードとハリー・ケリーのコンビでつくられた、
シャイアン・ハリー・シリーズの中の1本である。
1917年の作品でシャイアン・ハリーが登場した「武力の説教」より、
数えて6本目に当たる5巻物の長篇である。
あら筋は鄙の牧場、カウボーイ憧れの的へレンが居る。
ハリーは思い切ってヘレンに結婚を申し込む、
しかし、ハリーが結婚の衣装を調えている内に都会からやって来た牛のバイヤー、
好色なソーントンがヘレンをニューヨークに連れて行ってしまう。
傷心のハリー、ヘレンが忘れられず、彼もまた、ニューヨークへ向かう。
ヘレンは都会に馴染めず、ソーントンの本当の姿をも見て嫌になる。
その時ハりーと、その仲間のカウボーイ達がやって来てヘレンを救いだす。
「誉の名手」と比べると筋立ては、はるかに進歩がみられ、
物語の起承転結もはっきりとしている。最初から長篇としての筋立てだ。
カメラの構図も、さらにしっかりとしていて奥行きの深い画面作りは勿論の事、
夜の場面、ランプの灯で人物のアップを浮びあがらせる中々凝った撮り方をもしている。
ハリーが服を選んでいるシーンでは、買い物に来る婦人が登場するが、
もうこの時、フォードお得意の縦の構図を用いている。
そして、「誉の名手」と大きく違うのは、
この映画に登場するシャイアン・ハりーは田舎の純朴な青年で、
決して、お尋ね者ではない。
しかも、自動車や汽車まで出てくるモダン・ウエスタンなのだ。
これを見る限り、
ジャックとハりーのコンビは《シャイアン・ハりー」という名の主人公で様々の
タイプのストーりーを作っているようだ。
[2008年4月19日 6時57分41秒]

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