作品名: 昼下りの決斗 -


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お名前: ワフー   
 ロバート・ノットさんという人の書いた、「名残のカウボーイ・ヒーローたち」という本を読みました。
西部劇の映画史的意義とか文化人類学的位置づけなどといったものでは敬遠しますが、ランドルフ・スコッ
ト、ジョエル・マクリー、オーディ・マーフィの三スターへの愛惜を込めて、彼らの '50年以降の作品を
語るものなので、私のような西部劇のミーハーファンにはうってつけです。この作品についての文章の一部
を、ちょっと長いですがご紹介します。

 − マリエット・ハートリーが、ペキンパーの伝記を書いたデビッド・ウェドルに、最後のショットの撮
影の様子を語る。マクリーは死の場面を一回演じ、ペキンパーがカットと叫ぶのを聞いて起き上がった。監督
はマクリーにもう一度やるようにいい、くずおれる前に山の方を振り返るよう求めた。マクリーはその通り
やり、ハートリーは、マクリーが死の場面にぴったりの肉体と感情の様子を苦もなく表現するのを見て驚い
た。

 「私は畏敬を覚えました」とハートリーはいう。「そのような演技を見たことがなかったのです。」彼女
は、離れたところからこの場面を眺めていたスコットの方を見やった。涙が彼の頬を伝っていた。

 スコットには、この場面をこれ以上にはできないことが分かっていたのだ。撮影が終わりに近づいたある
日、彼はマクリーの方を向いていった。「ジョウ・エル」(スコットはいつもマクリーをジョウ・エルと呼
んだ)、「我々は長年やって来たけど、多分、一番いい作品を作ったんだ。今後のも含めてな。それなら我々
二人とも、幸せな気分で引退しようじゃないか?」

 マクリーは引退には与しなかった。しかし、いい作品でなければもう映画は作らないといった。実際、彼は
再び六連発を帯びることはなかったが、カムバックして、そこそこの作品二、三本に、一度は主役で、一度
はカメオで出演した。

 しかし、ランドルフ・スコットが再び姿を見せることはなかった。彼は六連発を仕舞い、決して振り返ら
なかった。彼はすでに十分、高地に馬を駆ったのだ。−

 スコットは、結構、感激家なんですね。だけど映画が完成して、映写されるのを見て感動するのでなく、
撮影現場を直接見て涙を流したんだから手間が省けましたね。
[2007年4月30日 22時40分30秒]

お名前: 老レンジャー   
 この記事を見るまで「RIDE THE HIGH COUNTRY」の原題を知りませんでした。当時見たのが「GUNS IN THE AFTERNOON」であるかどうか記憶にはありませんが、当時の雑誌記事のスクラップ
やプレスは「GUNS IN THE AFTERNOON」ですし、「昼下りの決斗」はいい訳だなと思ったことは
憶えていますので、1962年に見たのは後者だったと思います。
 IMDBによれば「GUNS IN THE AFTERNOON」はイギリス版となっています。日本版はフィルム
ははそのままで漢字・カナの日本題は印刷物のみかフィルムの前につけるだけですが、イギリス版
はタイトル画面も変えるのでしょうか。
 自分で答えておかしいですが、「向う見ずの男」に書込みしましたが、この作品では「The Hell
Bent Kid」「From Hell to Texas」「Manhunt」があり、「From Hell to Texas」がUSA原題で「Manhunt」はUK版とIMDBは述べている。そして私が見たタイトルは「Manhunt」でした。
(写真もある)
 以上、経緯ではありませんが、参考までに。
[2007年4月1日 11時0分10秒]

お名前: ウエイン命   
この映画のオリジナルタイトルは「RIDE THE HIGH COUNTRY」「GUNS IN THE AFTERNOON」と2通りあ
って、日本では後者が公開されたと何かで見ました。私、中学の頃リアルタイムで観てるんですが、
勿論(?)その時のタイトルがどうなっていたかは憶えていません。ただ当時購読していた雑誌「ス
クリーン」の製作ニュースに、スコット・マクリー両御大の「西部開拓史」への出演希望が叶わなか
ったお陰でこの企画が実現したと紹介されていたんですが、それには確かに「昼下りの決斗(GUNS 
IN THE AFTERNOON)」となってました。直訳ではあるけれど何だか「真昼の決闘」の続編みたいなタ
イトルだなーと思ったのではっきりと憶えています。
ところが、今手元にあるビデオは20年くらい前にNHKの衛星放送を録画したものですが「RIDE…」
ですし、最近出ているDVDも同じです。そうなるとそもそも「GUNS…」の方は存在したのかどう
か、どうでもいいようなことですが、自分は希少価値のある(?)「GUNS…」を映画館で観たのかど
うか、気になると云えば気になります。いきさつをご存知の方、ついでがありましたら教えてくださ
い。
[2007年4月1日 8時16分15秒]

お名前: ウエイン命   
冒頭、ご両人の再会のシーン、インチキ射的屋をやっているスコットの格好、憶えてらっしゃいます
か。そう、バッファロービルの格好してましたよネ。あれはペキンパーが「西部の王者」マクリーに捧げた遥かなる挨拶なんだそうです。「遥かなる挨拶」って云う言葉がイイですヨネ。
「そんなこと云われなくても知ってらい」と皆さんに云われるのを覚悟で、誰もふれられていないので敢えて書きました。
そう云う書き込みが多いんですヨ、私。と云うのも、最近このサイトに参加したばっかりなんですが
既に語られ尽くされてる映画も多くて。だからかナ、かなり前で書き込みが終わってるものが多いの
も寂しいです。
最近、老レンジャーさん、ボルカドットさん、田舎のオジサンさんから返信を頂いて喜んでいます。
かつての常連の皆さんたまには開いて見てください。
[2006年4月30日 11時25分22秒]

お名前: ワフー   
 私はスコットとマクリーの映画はよく見たから、彼らが俳優生活の最後に共演して立派なものを作っ
たのが嬉しいです。「西部開拓史」に出演しても、ただ顔見せだけになっただろうけれど、それよりは
るかに意義のある作品を遺してくれたと思います。

 IMDbの雑学欄によると、スコットの扮するギルは、脚本の初稿では最後の決闘で死ぬことになっ
ていたのを、ペキンパー監督があのように書き直したのだそうですね。瀕死のスティーブ(マクリー)
に、金を確かに届けると約束することがギルという人間の罪滅ぼしになり、感銘も深いと考えたからだ
とのことで、私もなるほどと思います。

 「一人で死にたい」というスティーブから離れるギルが、「また会おう」と言い残すのが印象的でし
た。
[2006年1月27日 23時33分6秒]

お名前: 44-40   
ラストで虫の息になったマクリーがスコットらに向かって、「あっちへ行け、
死ぬところを人に見られたくない」と言うところが印象に残っている。
ほかの映画にも同じような場面があるのかもしれないが、この心理は我が意を
得たりだった。周囲に賛同してくれる人が少ない分、この作品がいとおしい。
果たしてスコットたちはその場を去り、マクリーは夕陽を背に一人で事切れる。
西部劇らしい美しさをたたえた最期だと思う。ぜひワイドスクリーンでごらん
いただきたい。
[2004年7月2日 19時20分7秒]

お名前: 田舎のオジサン   
ヒマつぶしに入った場末の映画館。上映していたのが、「昼下がりの決斗」とカール・ベーム主演の「血を
吸うカメラ」の二本立。全然期待しないで見たところ二本ともおもしろく得した気分になりました。
当時、ペキンパはまだ日本では、無名でした。アメリカ本国でのこの映画の評価は大変高く最高の5っ星が
ついています。それにしては、日本での評価は低いしあまり見た人もいないように思えます。なんでもこの
映画のプロデューサーが子供の頃、ランドルフ・スコットの大ファンであったため、大人になって第一作目
にスコットを招いて製作したという泣かせる話を読んだことがあります。日本では、全然、名の知られていないヒロインのマリエット・ハートレイのファンになったのでが、その後、彼女の映画は,輸入されず、消息を知りたいと長年思っていたところ、10年程前にテレビの「刑事コロンボ」に堂々ゲストスターとして
出演している彼女を見ることができました。どうやら、テケビの世界で活躍していたようです。この映画の
ヘキンパのタッチはノンビリとしており、バート・ケネディの監督作品かと思ったものでした。
[2004年4月15日 16時31分3秒]

お名前: はせべ ひろし   
国策映画「西部開拓史」への出演希望を蹴られたマックリーとスコット(なぜ蹴ったんだ!)が、その
代わりに作った引退映画だと聞いて、大いに期待したのだが、結果はがっかり。大物二人の相手の敵役
が、ちびのチンピラ「ヴァージニアン」ことドルーリーじゃ、話にならない。クライマックスは、昼下
りの決闘というより、人生に飽きた初老のガンマン二人の自殺行為。それにしては、スコットの生き残
ったのが不思議
[2003年7月11日 14時18分37秒]

お名前: 捨石喜市   
 雪解けのぬかるんだ開拓町の大通りでラクダが走る場面がありましたっけね。ペキンパー初期の傑作とい
われるこの映画の、そこだけが妙に鮮明に記憶に残っています。それが別の映画のことだったら、ずいぶん
馬鹿にされることでしょうなぁ……。
[2003年7月5日 12時25分28秒]

お名前: オーサカ老レンジャー   
 サム・ペッキンパの信者は沢山おられるので当然先人BBCがあると思っていまし
たがゼロと知って驚いています。ペッキンパは「荒野のガンマン」に次ぐ2作目
でしたが、前作が面白くなかったので、余り期待せずに見ましたが、40年後
Wide West Web に書込みする作品になるとは。
 自動車が走り始めた頃、昔、名を馳せたジョエル・マックリーも握手の際は
シャツの袖のホツレを気にし、契約書を読むのに隠れて老眼鏡を取り出さねば
ならなかった。年に勝てずグチを云いながらも気概と誇りを失わない老ガンマ
ンを1962年、実年齢マックリー57才、ランドルフ・スコット59才の2人が演じ、
老ガンマンと西部劇専門スターの終焉がダブり感慨を憶えたものでした。
 すっくと立って真正面からジョン・アンダーソン、ジェームズ・ドルーリー、
ウォーレン・オーツの悪役兄弟と射ち合う2人のアップに熱くなった。
 特にマックリーの最後は独り墓場で倒れる象の最後を感じさせるものでした。
 他にL・Q・ジョーンズ、、ジョン・デイビス・チャンドラー等が悪役5人兄
弟に扮し薄汚くて本能丸出しのような悪振りで、もうペッキンパ一家は始ってい
たようだ。悪役も交代期だったかも知れない。
 又、シェラ山脈の紅葉の美しさも特筆ものでした。
[2003年5月9日 21時53分3秒]

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