はせべひろしの兄い、今日は。
あっしはあいにくこの映画は見てねえけれど、ご執心のフランシス・ファーマー嬢のは「大自然の
凱歌」ってのをビデオで見ましたぜ。あくの強いエドワード・アーノルドが主演で、西部劇でおな
じみのジョエル・マクリーとウォルター・ブレナンが出てまさあ。ファーマーときたら二役で父子
二代の恋人を演るから出ずっぱりさね。監督はホークスとワイラーの二人だから面白くできてまし
たよ。
美人薄命っていうけれど、Ｆ・ファーマーは後になって精神障害を起こして、ロボトミー手術を受
けたんだってね。ロボトミーってのは大変危険で、今じゃ禁止されてるそうじゃねえか。「カッコ
ーの巣の上で」でジャック・ニコルソンがされたのがロボトミーじゃなかったかな。もっともＦ・
ファーマーはロボトミーで廃人になったわけじゃなく、その後も映画を作っているらしいけれど。

ジェシカ・ラングって女優さんがＦ・ファーマーに扮して伝記映画を作ってますよ。「女優フラン
セス」といってね。ビデオが出てるから、あっしはこれも見ました。まあ、ご参考に。

[2005年8月21日 18時54分27秒]

小学生低学年の頃、この映画の予告編は、あちこちで５回ほど見ました。しかるに、本編は見たことがなく、今でも見たいと思っております。予告編とポスターにもあった馬に乗ったカウボーイがショーウインドに激突するシーンを本編の中で是非見たいと時々思っている次第です。

[2004年7月14日 17時8分51秒]

１９４０年代から５０年代にかけてつくられた数々の西部劇の中には、キラリと輝く小品の傑作も多い。
ビデオ化もされず、二度と見る機会もないそれらの作品は、ただ愛好家の記憶の平原をいつまでも漂って
いるのみだろうか。４１年度製作のこの作品は、デッドウッドの街を舞台に、腰抜け保安官の弟（アンタ
ッチャブルが放映される以前のロバート・スタック。したがって彼のファンは見ない方がいい）と悪漢の
兄（アカデミー賞を取る以前のブロドリック・クロフォード）の対決がテーマだが、作品の重みは、ワイ
ルド・ビル・ヒッコクとカラミティー・ジェーンの登場場面にある。ヒッコクを演じるのはリチャード・
ディックス。戦前の大スターと聞いていたが、最近彼の代表作「シマロン」をビデオで見て、歌舞伎役者
のように厚い化粧に失望。でも「無法地帯」のディックスは、クーパーのヒッコクなど吹っ飛んでしまい
そうな貫禄で、これぞガンマンと思った。またジェーンをやるフランシス・ファーマーという女優がいい
のだ。ジーン・アーサーなんてめじゃない。酒場でカウンターを滑ってくるジョッキを取るときのカッコ
よさは、西部劇史上ナンバー・ワンではなかろうか。エレン・バーキンも好きな女優だが、やっぱり、カ
ラミティ・クラブの会長には、フランシス・ファーマーを推したい。

[2001年6月5日 12時53分48秒]