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[縄文遺跡の絆]


H16.09.27
△日本神話
 
 弥生時代〜古墳時代を経て、西日本を中心に定着し融合してきた弥生人は、やがて大 和朝廷を確立した。
 その史実を物語化したのが、日本神話である。
 
 ところで、神話に登場する、いくつかの特別な土地について、意外性のあるものがあ る。
 例えば、
@大国主神の国譲りのとき、建御名方神が父大国主神の命に逆らっために追われた「諏 訪湖」の地
A天孫邇邇芸命が降臨した「高千穂峯」
B倭姫命によって天照大御神が鎮座されることとなった「伊勢」の地

 諏訪湖の地は、糸魚川・静岡構造線と中央構造線によって画された東日本に位置する。
 すなわち、諏訪湖のある地は、西日本とは異なる「何か」に接することが出来る、遥 かなる異国なのである。
 出雲の先住民たちは、建御名方神に追従する形で、東日本へと移住していったのであ る。
 また、海辺の海人族たちも、同様に諏訪湖の地へと移住してきたのも、うなずけるも のがある。
 
 高千穂峯と伊勢の地は、中央構造線によって画された南日本に位置する。
 すなわち、高千穂峯と伊勢の地は、西日本とは異なる「何か」を感じる、別天地と考 えることが出来る。
 何故なら、西日本は現世の地であるが、南日本は神仏の存する、天〜黄泉、常世の国、 極楽浄土の地と推測することは容易である。
 
 高千穂峯は、神々の国である高天原タカマノハラからの降り口であり、上り口でもあり、神 々の世界に最も近い地、ないしは神々の国そのものである、と想定することが出来る。
 伊勢の地は自然や景勝に恵まれた地、神秘の地である。あたかも神々の恩頼ミタマノフユが 明らかにもたらされる地であると考えることが出来る。
 更に考えてみると、伊勢に地続きの熊野もまた、伊勢に準ずる地である。四国はまた、 四国巡礼にみるように、成仏後に大日如来の加護が得られる地である。
 
 従って、中央構造線によって画されたの南の地は、弥生人にとっては、神仏の加護と 来世の幸せを約束する地 −「何か」を感じる地 − なのである。
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