「松館今昔:様々なこと」

金輪

 カナワ(金輪)とは、直径一尺五寸位、太さ5〜10mmほどの鉄製の輪を転がして 遊ぶものである。金輪の手前のやや下側を、太い針金風のもので支えながら、 前方へと転がしてゆく。道路は勿論、家々の庭やゲグリ(周囲)を転がしたものであった。 滑らかに回転して進み、快い金属音が記憶に残っている。
 このカナワは、花輪の舟場の鍛冶屋に頼まなければならないので、 生活難のわが家では、家の人を説得するのに苦労したものであった。

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