老人クラブでは、注連縄部を設けて注連縄(しめなわ)を作って、
近県などの注文や車両用の需要に対応し、好評であった。
スゲは野月の長堤辺りから、夏に刈り取って干しておき、センター脇の
仮設作業場で作る。
現在は、松館の菅原神社の大鳥居三基分と社殿向拝分の大注連縄四本を作っている。
神社の注連縄は元々、祭典のときのお湯立ての火焚き当番班が作ることに
なっていたが、注連縄作りは中々技術を要するので、当番班によっては
作れないこともあったらしい。そこで、近年は老人クラブ会員のうち、技術の達者な
方たちが作っている。鳥居用の大注連縄の外に、お湯立ての釜場用(四面)の細注連縄と、
ご神木である鏡松用の中太注連縄も作っている。大鳥居用の紙垂(しで)は、
クラブ員が工夫の末、金銀の紙を巧みに切り、またゴム印まで調達して「家内安全」
とかの文言を押印している。釜場用と鏡松用の紙垂は、宮司が切っている。
なお、当時、細縄で丁寧に編み込んだ向拝用の大注連縄は、見本として、
向拝の天井に吊るして保管してある。
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