夜明島渓谷探勝のしおり

山菜(なべっこ)のいろいろ

 山には、「味噌」と「塩」を持ち、手ごろの大きさの「なべ」と「お玉」「どんぶり」、 登山に必需品の「ナイフ」があれば、なべっこはできる。でも、これになんと言っても 出汁が出るのは「さばの缶詰」がないと「うまみ」がでないので忘れないようにしよう。 また、コップとお酒があれば格別で疲れを忘れさせるものである。
 箸は、「竹(笹や根曲竹)でも「くろもじ」でもよい。現地調達も味を引き立てると 思う。

★春のなべっこ
@「マンダ(級の木)」の葉を使った汁が美味い。春一番に他に山菜が出回らないので、 これが最高である。「マンダ」には、葉っぱに産毛のある「大マンダ」と産毛のない 「小マンダ」とあり、「大マンダ」の葉は食べられないわけではないが、ごそごそして 喉をとおらない、美味しくないので止めたほうがいい。「小マンダ」は格別に美味しい。
 他に「マンタブ(サルナシ)」の葉や「米の木」の葉も入れる。
Aたけのこ、アイコ、ミズ、アザミの汁は、格別に美味い。どれか一品抜けても何か物 足りなく感じ、これに春の「サモダシ」が入ったら最高のなべっこになる。
※アザミは、ほどほどの苦味やかおりがあって山の味を実感できる。
※「とりかぶと」(当地方でしブシシドケともいう)は、「シドケ」との見分けがつか なく猛毒ですので、くれぐれも注意が必要です。
※「シドケ」はやわらかさと艶があり、「もみじガサ」というだけ「もみじの葉」と似 ているので、見分けはこれで間違いないと思います。
※「ゼンマイ」や「ワラビ」は「なべっこ」には向かない。

★秋のなべっこ
@きのこ汁が中心となる。「ナメコ」、「サモダシ」、「マイタケ」が中心になるでし ょう。他に「ムキタケ」、「ヨウモンダケ(ホンシメジ)」もいいでしょう。でも、 「赤きのこ(さくらしめじ)」やギンダケ、キンダケ、カヌカはすぐ調理するようなも のでないので、不向きであろう。
 きのこには、猛毒や毒が弱くても吐き気をもよおすものが多く見られるので、詳しい 人からの指導が必要です。きのこの種類やきのこの名前の知らない方はやめたほうが無 難でしょう。山で味わった汁は忘れられないものになり、それだけ美味しいものです。
A「きりたんぽなべ」も山で調理して食べるのも格別である。
 材料は、きのこ類を除いてほとんど家からの持参となる。
 最近は、山子や炭焼きなど寝泊りをしての作業はなくなったことから、「なべっこ」 はなくなったが、当時は山で「味噌つけたんぽ」や「きりたんぽなべ」を食べたときの 美味しさは、今は味わうことはできない。

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 天然記念物「かもしか」もたくさんいます。
※9月、10月は繁殖期のため注意が必要です。
 
 熊は、もちろんいつでもいます。
 小熊を見たら、親熊がいるものとして早く逃げましょう。
 笛や鈴、ラジオも有効な対策かもしれません。
 
 猿もいます。十分注意しましょう。  
※いつでも危険がいっぱい