鹿友会誌(抄)
「第三十七冊」
 
△俳句   東京 小泉信一郎
  鎌倉アルプス
 春の山海まで尾根のつゞきけり
 
  甲斐駒ケ岳
 涼しさや日本アルプスみな見ゆる
 
  伊豆ケ嶽
 蜩のおちこち啼くや霧の中
 
  奥穂高
 秋風や人を殺せし谷いくつ
 
  大菩薩峠
 連嶺に人蟻の如し秋晴るゝ
 
  三つ峠にて
 眼前の富士大なりき枯芒

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