鹿角市文化財保護協会 御用銅のレプリカ等の作成について(要望) |
鹿角市文化財保護協会では平成23年6月24日午後、鹿角市教育委員会教育長に対して、次のような要望書を手交した。御用銅のレプリカ等の作成について(要望) 深緑の候、貴職には益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。 さて、御用銅は徳川幕府が金銀の国外流出を防止するため、海外貿易の決済 手段を銅に換えるため、正徳5年(1715)から全国の主な銅鉱山を有する藩に 命じて大坂に運ばせたものです。尾去沢鉱山は慶応2年(1866)に制度が廃止 されるまで、割当量において全国第3位の座を保ってきました。 しかしながら、この御用銅が山元でどのように成型され、大坂に運ばれたの か全く不明でした。このため、『鹿角市史』などの記述も、史跡・尾去沢鉱山 「鉱山歴史館」の展示物も想像で書き、あるいは創作せざるを得ませんでした。 結果は残念なことですが、今回、御用銅と判明した銅板とは、まったく違うも のとなっていますが、その究明に挑んだ先人の努力には敬服いたしております。 このようななかで偶然が積み重なり、昭和30年に石川県小松市の海岸で拾 われた銅板が、尾去沢産の御用銅と判明しました。 尾去沢鉱山は、多い年で70万斤(420トン)もの御用銅を大坂へ廻送し、幕 府の経済に大きな貢献をしましたが、その実態がはからずも明らかになったい ま、この銅板を「貴重な文化遺産」として後世に引き継ぐべく、レプリカや解 説板の作成をされますよう要望します。 記 1、『御銅山記』などに記されている御用銅の規定の重さ(12貫目=45kg)に 最も近い重さの銅板の所有者 〒923−0995 石川県小松市安宅新町…… TEL・FAX 手…… 氏名 MM氏(平成22年現在 小松市漁業協同組合長) (M氏は、銅板を手離すことはできないが、レプリカなどの製作には協 力したいとのことです) 2、銅板の大きさなど ほぼ四角形58×62cm、厚さ10〜25mm、重さ44.7kg 以上 |