GLN「鹿角の温故知新への旅・鹿角先人列伝一覧」

町井正路:調査研究への道しるべ

△いわゆる「町井正路研究」についての往復メール
 今回のこの「町井正路とファウスト」に関する、いろいろな調査や 所感(披瀝とも)について、宮澤氏から、次のような主旨の「思いやり」 メールが届けられたのでご紹介する。
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 町井正路をこうして調べていきながらも,○○様(GLN企画普及室のこと)は恐らく彼が鹿角出身者として の功績を掲載されたいのでは?と拝察しております。今回のこの調査でその方向性がちょ っと違ってしまわないか(訳本『ファウスト』に関してのみの話ですが)と私自身迷っ ております。町井氏の『ファウスト』翻訳への熱意にはただただ尊敬するばかりです。
 しかしながら私の興味は町井氏の『ファウスト』翻訳とその周辺にあり,町井訳『ファ ウスト』の訳文をかなり批判的に読むことになります。そうなると町井氏の誤訳やら 解釈の誤解を明らかにしなければなりません。これは貴HPの趣旨としてはあまり好ま しくはないのではと思います。漱石に関しても,漱石と町井に面識があった記録を見つ けてはおりません。もしかすると町井氏がいきなり漱石に訳本を送った可能性もゼロ とは言えません。(いきなり上田敏を訪ねて序文を書いてくれと頼むくらいですから。) 高橋克三氏がなぜその本を所有されていたのかも不明です。(漱石のほとんどの蔵書は 昭和18年から19年にかけて東北大学図書館に収蔵されたそうです。なぜこの本は収蔵 されなかったのかその経緯が分かりません。)
 もし町井正路がその熱意と裏腹に,上田敏,森鴎外,夏目漱石らに批評され,翻弄された ことばかりが明らかになったらそれは不憫です。そういう意味では町井訳の『ファウ スト』は表向きには史上2番目の邦訳とだけしておいたほうが傷が付かないのかも知れ ません。
 
 町井氏の功績は恐らく本業の農学の方面ではないかと思います。国立国会図書館の資 料は(登録すれば)遠隔地でもコピーサービスが受けられますので,もし農学関係の資料 がご入用でしたらそういう方法もあることを申し添えさせていただきます。

 これに対して、当GLN企画普及室では、次のように回答させていただいた。
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 当サイト「鹿角先人列伝一覧」 は、ご案内のとおり、
「”鹿角の郷(秋田県)”に縁りのある先人達 − 私共の大先輩 − の人物伝です。」
を旨として、先人及びその偉業を広くご紹介し、もって私共後進の、 これからの目標(手本とか、指針とか……)に、と思って開設しているつもりです。
 と云うことで、真実(或いは、今現在、真実であると信じていること)を調査し公開する ことも、私共の使命でもあろうかと思います。
 サイトに掲載します記事が、著しく誇大なものであったり、誹謗中傷を意図したり……、 などは、私共は慎まなければならないと思います。
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