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[鹿角の民謡]

 
△鹿角甚句
 
 この鹿角甚句は、鹿角を代表する盆踊歌である。以前は夜明けまで踊ったと云われる だけあって、歌の文句も多い。踊りの様は、一つ甚句・二つ甚句と、地区毎に違っている。 因みに鹿角の一つ甚句は拍手(はくしゅ)、二つ甚句は二拍手である。他に三拍手の花 輪甚句がある。
 
さぁはぁアァア…甚句おどりのァ 始まるときは
 ヘラも杓子もサァ 手につかぬ サカヤッセ
さぁはぁアァア…歌っておどるもァ 三十がさかり
 三十こければサァ 子がおどる サカヤッセ
(伝承者 花輪・兎沢忠雄)
 
△鹿角甚句
 
盆と正月と一度に来れば
 小豆こわめし豆もやし
そろたそろたよ稲の穂そろった
 早生も中生もよくそろた
歌て踊ってどもこの子がじゃまだ
 早くとてけろ出て踊ら
掘れた横目コ糸より細い
 りんきまなぐに角がたつ
さても似た声来る筈ねがきや
 わしの心コ通ったのか
夕べな出た星今夜も出はた
 とかくあの星色の星
一人ひとりと離れた仲が
 今はめでたい二人連れ
三味の糸さえ切れれば結ぶ
 わしとあなたは結ばれぬ
青い竹なら割っても見せたい
 中にくまりのない私
さてもよい腰そなたの腰は
 カラス田の畔渡るよだ
(伝承者 八幡平・佐藤タケ)
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