5513連絡船 参考:鹿角市発行「陸中の国鹿角の伝説」 明治の初め頃にあったことです。 葛原の若者達は、四、五人で北海道の鰊場ニシンバで稼ぐために行くと言って、出掛けた ことがありました。 北海道に渡るために連絡船に乗って、みんな眠ろうとしました。そうしたら、何かに うなされて、どうしても眠られませんでした。 一人が言ったら、俺もだ、俺もだと言って、みんなうなされていました。 不思議な事もあるもんだと思って、辺りを見回したら北海道に馬を買いに行く博労バク ロウ達三、四人が、どれも立派な犬の毛皮を着て、船に乗っていました。 若者達は、其処を引き払って別の処に行って寝たら、安心してグウグウと眠れました。