5405 地元での言い伝え
 
                       参考:鹿角市発行「十和田の民俗」
@石野で伝えられている話
 昔、他国から来た旅人が、ある処に泊めて貰ったと云う。
 そこの宿の人は、小真木(白根)の山から採ってきた柴を焚いて、その人をあてた
(暖をとらせた)。
 その柴の燃えたオキッコ(熾)に、何かネバネバした物が付いていた。
 その旅人は、びっくりして、『この山は、ただの山ではない』と思って調べたら、金
山であった。
 それから、白根金山として栄え、小真木鉱山として長く続いてきたのである。(石野)
 
A大欠近辺の人達の語り伝え
 昔、一人のホイド(物貰い・乞食)が、今の山神社のある所で、火を焚いて、昼食を食
って一眠りをしていた。
 目を醒まして、火を焚いている処を見ると、何かが固まっていた。よく見ると、それ
は、金の塊であった。
 それで、その処に山神社を建てて祀り、小真木鉱山は栄えたと云う。(大欠)

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