18 大徳寺金銅仏(大里)
 
        参考:八幡平地区連合青年会発行「むらのいぶき(八幡平の民俗)」
 
 この小金銅仏は、黒光りして見るからな奢らみがあり、袈裟様のものを纏い、静かに
立っておる姿である。この仏像は空洞ではなく、手に取るとずっしりと重みがある。製
作年代は藤原前期頃と見られ、鹿角市としては極めて貴重な作品である。
 昔、この仏像で金儲けとようと企み、熱で溶かそうとしたり、たがねで打ち砕こうと
した者がいたらしいが、金銅仏は溶けるどころか、笑みさえ浮かべる位であったという。
 たがねの痕は今も肉眼で見られ、台座の一部分(角)が欠けている。また盗難には二
回も遭っており、何処にあるのか途方にくれていたとき、北秋田郡十二所町(大館市)
から発見されている。
 十二所の道路を夜、人が歩くと道路の端付近から小さな子供の泣き声がした。こんな
夜中におかしいと思い付近を探して見ると、何と道路のすぐ端に積まれている薪の下か
ら、この金銅仏が発見されたと伝えられる。
 
関連リンク [文化財 「YU10013 大徳寺金銅仏」]
 
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