11 谷内経塚(谷内)
 
        参考:八幡平地区連合青年会発行「むらのいぶき(八幡平の民俗)」
 
 経塚とは仏教の経文を地下に埋納して土盛りをし、五輪塔やその他の標識を立てたも
ので、これは弥勒信仰から極楽往生、現世利益を目的として、約千年の昔から造られて
きたものである。
 昭和四十二年、県道拡幅工事のため谷内の八坂神社前の土手を削っていたところ、土
中から大きな経石塚が発見された。
 この経石は、梅ほどの大きさの石に一字ずつ丁寧に文字を書いたものであるが、その
中に直径十五p位の大きな石が一個あり、それを親石と呼んでいる。それには「稲荷大
明神」及び「南無観世音菩薩」と表裏に書かれ、元文五年五月吉日と記されている。経
石約六万四千八百余個あり、米一升の粒数は六万四千八百二十七粒といわれておるとこ
ろから、農作祈願のためにこの経石が書かれたものと推測されている。
 
[関連リンク(谷内八坂神社)]
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