[詳細探訪]
 
[別掲]
 
〈主な染料植物〉
アイ(藍)
 タデ科、利用部分 葉、染料成分 インジゴ(藍色)
 
ヤマアイ(山藍)
 トウダイグサ科、利用部分 葉、染料成分 インジゴ(藍色)
 @多年草で、本州・四国・九州の山地に生える。昔、藍染めの染料にしたのでこの名が
 ある。
 A琉球藍の別称。
 
リュウキュウアイ(琉球藍)
 キツネノマゴ科、利用部分 葉、染料成分 インジゴ(藍色)
 小低木で、琉球・台湾・東南アジアの産。九州南部で栽培。高さ80p、葉は楕円形。
 夏、紫色を帯びた唇形花を着ける。葉から藍を採る。馬藍・木藍。
 
キアイ(木藍)
 木藍とは、タデ科草本の藍に対しての「木の藍」の意。
 マメ科、利用部分 葉、染料成分 インジゴ(藍色)
 @小低木で、枝には銀白色の毛を散生。葉は羽状複葉。夏、小形紅色の蝶形花を開く。
 熱帯で栽培。葉から藍だまを製する。インド藍。
 A琉球藍の別称。
 
アカネ(茜)
 アカネ科、利用部分 根、染料成分 プソイドプルプリン(紅色)
 
ウコン(鬱金)
 ショウガ科、利用部分 根茎、染料成分 クルクミン(黄色)
 多年草で、アジア熱帯原産、沖縄でも栽培。根茎は肥大して黄色。葉は葉柄と共に長
 さ約1m。夏・秋に花穂を生じ、卵形白色の苞を多く付け、各苞に3〜4個ずつの淡黄色
 唇形花を開く。根茎を止血薬・香料やカレー粉・沢庵漬の黄色染料とする。キゾメグサ。
 〔染色〕鬱金の根茎を粉末にしたものの煎汁を用い、酢を加えて黄色、鉄漿カネ媒染で
 金色、鉄漿と石灰とで焦茶色コゲチャイロを染める。
 
オウレン(黄連・黄蓮)
 キンポウゲ科、利用部分 根茎、染料成分 ベルベリン(黄色)
 多年草で、わが国の山地林下に自生。高さ約30p。早春、白色星形の萼が目立つ小花
 を開く。根は黄色の染料。また根を干したものは健胃薬。近縁種のシナオウレン・ミツ
 バオウレンなどと同様、薬用に栽培。
 〔染色〕黄連の根茎は媒染剤なしで黄色を染め、明礬を掛けると青味を帯びる。
 
キハダ(黄蘗)
 ミカン科、利用部分 樹皮、染料成分 ベルベリン(黄色)
 落葉高木。山地に自生。高さ25mに達する。葉は複葉で葉軸は赤い。雌雄異株。5〜6月
 頃黄緑色の小花を開く。秋、球形の黒い実が熟する。樹皮の内側が黄色で苦味がある。
 樹皮の生薬名を黄蘗オウバクと云い、健胃剤や火傷の医薬として、また、黄色の染色に用
 いる。材は光沢があり、家具・細工物にする。きわだ。
 〔染色〕黄蘗の樹皮を染料として用いると、青味を帯びた鮮明な黄色を得る。鉄漿カネ
 を掛けると鶸色ヒワイロになる。
 天平古文書には黄蘗染の黄色紙が見え、また『延喜縫殿式』には「中緑の綾一疋ヒキを
 染めるに藍六囲、黄蘗大二斤、薪九十斤」を用いて藍と併用して中緑を染めたことが
 記されている。ただし深緑を染めるには黄蘗は用いず、刈安を使用した。黄蘗の樹皮
 を煎じてエキスとしたものを染料に用いた場合には、前記のような鮮明な黄色は得ら
 れない。
 
クチナシ(梔子・巵子・山梔子)
 アカネ科、利用部分 果実、染料成分 クロシン(黄色)
 常緑低木で、暖地に自生するが多くの園芸品種があり、庭木として植栽。高さ1〜3m。
 葉は対生し革質で光沢があり、夏、白色の六弁花を開き、芳香が強い。果実は熟すと
 紅黄色となり、これから採った黄色色素は古くから染料。乾した果実は生薬の山梔子
 サンシシで、吐血・利尿剤。ガーデニア。
 
サフラン(自(三水+自)夫藍)
 アヤメ科、利用部分 花(雌蘂)、染料成分 クロシン(黄色)
 多年草で、南ヨーロッパの原産。球茎を持ち、細長い葉を出す。10月頃、淡紫色6弁の
 花を開く。花柱は3裂して糸状、赤色で、紀元前15世紀頃、既に香辛料・薬・染色に利
 用。サフランの名は本来この生薬の名。漢名、番紅花。
 
シタン(紫檀)
 マメ科、利用部分 材、染料成分 サンタリン(紅色)
 常緑高木で、インド・スリランカ原産。高さ10m。葉は3〜5枚の羽状複葉。黄色の蝶形
 花を総状に着ける。材は暗赤色で質堅く重く、銘木・器材として賞用。古くは材の紅色
 色素を染料として用いた。類似の数種も含めて紫檀材とされることがある。
 
スオウ(蘇芳)
 マメ科、利用部分 材、染料成分 ブラジレイン(赤色)
 
ヘマトキシリンノキ
 マメ科、利用部分 材、染料成分 ヘマトキシリン(黄〜赤褐色)
 
ツユクサ(露草)
 ツユクサ科、利用部分 花弁、染料成分 デルフィニジン(青色)
 一年草で、畑地・路傍などに普通。全体軟質で高さ30p余、地に臥す傾向がある。葉柄
 は鞘サヤ状。夏から初秋、藍色で左右相称の花を着ける。古来この花で布を摺り染める。
 若葉は食用、また、乾燥して利尿剤。帽子花・アイバナ・アオバナ・カマツカ・ホタルグ
 サ・鴨跖草ツキクサ。
 
ベニノキ(紅木)
 ベニノキ科、利用部分 仮種皮、染料成分 ビキシン(赤色)
 低木で、熱帯アメリカ原産。ハワイなどの亜熱帯・熱帯で街路樹とする。葉は心臓形、
 花は淡紅色で5弁、果実は赤く、果皮から紅色色素ビキシンを採り、器具・食品の染料、
 また南米の一部では先住民が髪を染める。ビクサ。
 
ベニバナ(紅花)
 キク科、利用部分 花弁、染料成分 カーサミン(紅色)・サフロール(黄色)
 
ムラサキ(紫)
 ムラサキ科、利用部分 根、染料成分 紫(色)
 
リトマスゴケ
 地位類リトマスゴケ科、利用部分 全体、染料成分 リトマス(赤・青色)
 体は樹枝状、淡黄色。喜望峰付近と地中海地方の海岸岩上に着生。含有色素からリト
 マス液を採る。
 
植物の世界「植物染料のいろいろ」
「日本画の四季・染色」
「動植物名に因む芸文」
「薬用植物」
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