[詳細探訪]
 
                      参考:小学館発行「万有百科大事典」
 
〈御庭焼〉
 江戸時代に大名などの上流が好事コウズのために焼いた陶磁器。多く庭内に窯を設けた
ので、御庭焼と呼ばれた。経費に構わない好事窯なので、技巧や意匠の優れた作品が焼
かれた。市場には出ず専ら調度や贈答品に使われたので、世上では頗スコブる珍重された。
 その有名なものを挙げれば、
 後水尾院の修学院焼
 紀州徳川家の偕楽園焼
 尾州徳川家の御深井フケ焼
 同家江戸別邸の楽々園焼(戸山焼)
 水戸徳川家の江戸小石川邸の後楽園焼
 薩摩島津侯の古帖佐焼
 高松松平侯の理平焼
 久留米有馬侯の柳原焼
 岡山池田侯の後楽園焼
 美濃高須松平侯の江戸角筈別邸の魁翠園焼
 紀州新宮水野侯の丹鶴山焼
 周防岩国吉川侯の岩国焼(吉向)
 信州須坂堀侯の須坂焼(吉向)
 西本願寺山科の露山焼
 嵯峨角倉邸の一方堂焼
などがある。
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