城下の盟(めい)。
解釈:敵に城下まで攻め込まれ、降伏して結ぶ講和条約。
城孤社鼠(じょうこしゃそ)。
解釈:主君の側にいて悪事を働く奸臣(かんしん)。城に棲んでいる狐や社
にいる鼠を除こうとすれば、城や社を壊さなければならないので、手が出せな
い、という意。
類義:獅子身中の虫。
しょう事無しの米の飯。
解釈:安いのは分かっていても、麦を買う金が無いので、仕方無しに手持ち
の米を食べること。また、ほかに能力がないので、一つのことだけを自慢する
たとえ。
類義:猿楽(さるがく)の不憫(ふびん)。無(の)うて絹着る。
上戸(じょうご)に餅、下戸(げこ)に酒。
解釈:見当違い。有りがた迷惑であることのたとえ。
証拠の出し後れ。
解釈:役に立つ物を用が済んでから出すことで、何の効果もないこと。
類義:証文の出し後れ。
上戸は毒を知らず、下戸は薬を知らず。
解釈:酒飲みは酒が体に毒であることも知らずに飲んでいる。酒の飲めない
者は、酒が薬になることも知らずに飲まない。
尚歯(しょうし)。
解釈:老人を尊敬すること。「尚」は尊ぶ、「歯」は年齢の意。
類義:敬老。
参考:老人を招待して詩歌を作り、遊楽を催す会を「尚歯会」と呼ぶ。元、
白楽天(はくらくてん)によって始められた中国の風習。なお、渡辺崋山(わ
たなべかざん)・高野長英(たかのちょうえい)ら蘭学者の結成した研究会も
「尚歯会」といった。
上梓(じょうし)。
解釈:書物を出版すること。昔は版木(はんぎ)に彫って書物を作ったが、
その版木の材料として梓(あずさ)が用いられたことからきている。
用例:上梓する。
正直な者が馬鹿を見る。
解釈:正直な人は、悪賢く立ち回ることをせずに、規則などをよく守るので、
かえって損をしたり不自由な思いをするということ。
類義:正直貧乏、横着栄耀(おうちゃくえいよう)。
反義:正直の頭(こうべ)に神宿る。正直は一生の宝。
正直の頭(こうべ)に神宿る。
解釈:正直な人には神の加護(かご)があるということ。
類義:正直は一生の宝。正直は最善の策。正直者に神宿る。誠は宝の集まり
所。
反義:正直な者が馬鹿を見る。
参考:An honest man's the noblest work of God.(正直な人は神様の最も
尊い作品である)
正直の儲けは身に付く。
解釈:地道に稼いだ金銭は、無駄に使う気になれないから、倹約して、役立
つことに使うということ。これに対して、骨を折らずに儲けた金は、つい浪費
してしまうものだという意味が籠めなれている。
反義:悪銭(あくせん)身に付かず。
正直は阿呆の異名(いみょう)。
解釈:正直といえば聞こえはよいが、融通が利かないので世渡りは下手であ
る。
類義:正直も馬鹿のうち。
反義:正直は一生の宝。正直は最後の勝利。
正直は一生の宝。
解釈:正直であることは、人が一生涯守るべき宝である。幸せも、長い目で
見れば、この正直からやってくるということ。
類義:正直の頭(こうべ)に神宿る。正直は最善の策。
反義:正直者が損をする。
正直は最善の策。
解釈:いろいろな駈引きをするより、正直であることの方が、かえって目的
を達成する上での近道になるということ。
類義:正直の頭に神宿る。正直は一生の宝。
反義:正直な者が馬鹿を見る。正直は阿呆の異名。
参考:Honesty is the best policy.の訳語。
正直貧乏、横着栄耀(おうちゃくえよう)。
解釈:正直な者は一向に浮かばれないのに、押しが強くて狡賢い(ずるがし
こい)事を平気でやるような者が成功して贅沢を極めるという矛盾をいったも
の。
類義:阿呆(あほう)正直、糞横着。
反義:正直の頭に神宿る。正直は一生の宝。
正直者が損をする。
解釈:悪賢い者はずるく立ち回って得をし、正直な者がかえって損をして、
やりきれない思いをするの意。
類義:正直者が馬鹿を見る。
反義:正直の頭に神宿る。
障子口(しょうじぐち)から上がれば坊主。
解釈:入り口(玄関)を通らずに表から直接座敷へ上がるのを戒めたもの。
僧侶だけは普通の人と違って障子口から出入りしたので、障子口から出入りす
るのはお棺と坊主ばかりだといって忌む。
小事(しょうじ)は大事(だいじ)。
解釈:大きな事も、元は小さな事から起こるから、小事だからといって、い
い加減にしてはならないということ。
類義:小事を軽んずる勿れ。
盛者必衰(しょうじゃひっすい)。
解釈:この世は無常だから、今盛んな者も必ず(何時かは)衰えることがあ
る。「盛者(せいじゃ)」とも言う。この世が無常であることのたとえ。
類義:栄枯盛衰・生者必滅。
参考:Prosperous must decay.
生者必滅(しょうじゃひつめつ)、会者定離(えしゃじょうり)。
解釈:全ては無常であるから、生命のある者は必ず死滅するときがあり、会
う者は何時かは別れなくてはならない。
類義:生き身は死に身。盛者必衰。
常住坐臥(じょうじゅうざが)。
解釈:何時も。座るにも寝るにも。「常住」と「行住坐臥(ぎょうじゅうざ
が)を混合した言葉。仏教からきている。
霄壤(しょうじょう)の差。
解釈:非常に大きな違い。「霄」は空、「壤」は土地。
類義:雲泥の差。月と鼈(すっぽん)。
従心(しょうしん)。(論語)
解釈:七十歳のこと。孔子(こうし)の「七十にして心の欲する所に従えど
も、矩(のり)を踰(こ)えず」による。
小人(しょうじん)閑居(かんきょ)して不善をなす。
解釈:小人物が暇でいる、つい善くないことをするということ。
参考:Doing nothing is doing ill.(無為は不善をなすこと)。
小人の腹は満ち易し。
解釈:小人は利益に簡単につられてしまうということ。
類義:小人の腹は肥え易し。
小心者(しょうしんもの)は損をする。
解釈:競争の激しい、世知辛い世の中だから、度胸のない、気の小さい者は
損をする羽目になる。
類義:正直者が損をする。
上手な嘘より、下手な実意(じつい)。
解釈:物事は真心が籠もっていれば、たとえそれが下手でも尊い。
類義:巧偽(こうぎ)は拙誠(せっせい)に如(し)かず。
上手の小糸(こいと)。
解釈:裁縫(さいほう)の上手な者は、必要以上に長い糸など使わない。
「下手の長糸」に対するもの。
類義:上手の一寸。
上手の鷹が爪隠す。
類義:能ある鷹は爪隠す。
上手の手から水が漏る。
解釈:どんなに上手な人でも、時には失敗することがあるたとえ。
類義:河童の川流れ。弘法(こうぼう)も筆の誤り。猿も木から落ちる。釈
迦(しゃか)にも経(きょう)の読み違い。
上手の猫が爪を隠す。
解釈:能力のある優れた者は、日頃はその力をみだりに見せびらかしたりし
ない。
類義:上手の鷹が爪隠す。鼠捕る猫は、爪を隠す。能ある鷹は爪隠す。
上手はあれども、名人はなし。
解釈:巧みな人は沢山いるが、飛び抜けた名人は中々いないものである。一
芸に達することは容易ではない。
上手は下手の手本、下手は上手の手本。
解釈:下手な者が上手な人を手本にするのは勿論だが、上手な人にも下手な
者のすることが参考になるという教え。
冗談(じょうだん)から駒。
類義:嘘から出た実(まこと)。
上知(じょうち)と下愚(かぐ)とは移らず。
解釈:生まれつき頭のよい者と、悪い者とは、後でどんなに教育しても、環
境が変化しても、変わらない。
類義:三つ子の魂、百まで。
反義:氏(うじ)より育ち。
笑中(しょうちゅう)に刀(とう)あり。
解釈:上辺(うわべ)は優しいが、内心では相手を陥れることを考えている
こと。
類義:笑みの中(うち)の刀(かたな)。口に蜜あり、腹に剣あり。笑いの
中に刀を砥ぐ。笑う者は測るべからず。
掌中(しょうちゅう)の珠(たま)。
解釈:愛する子又は妻。また、最も大切にしている物のたとえ。
小敵(しょうてき)と見て侮る勿れ。
解釈:小敵だと思って油断すると思わぬ不覚をとることになる。小敵であっ
ても油断してはならないということ。
類義:小敵を恐れよ。
参考:大敵と見て恐れず、小敵と見て侮らず。
情熱があれば、不可能はない。[守]
類義:君の情熱は、不可能を可能にするだろう。
参考:If you have passion, but not impossible。
少年老い易く学成り難し。
解釈:自分ではまだ若いと思っていても、忽ち老人になってしまうが、学問
はそう簡単に葉成就しないものだという戒め。「一寸の光陰軽んずべからず」
と続く。
参考:Art is long, time is fleeting.(芸術は長く、人生は短し)
少年に学ばざれば、老後に知らず。
解釈:若いときにしっかり勉強しておかないと、年をとってから物を知らな
いために苦労する。
少年よ、大志を抱け。
解釈:世の中に出て行こうとする若者たちは、大いに雄大な志を持って事に
当たるべきだということ。
参考:Boys be ambitious !の訳語。
小(しょう)の虫を殺して、大の虫を助ける。
解釈:小さな事を犠牲にして、大事を成し遂げるたとえ。
類義:一殺多生(いっさつたしょう)。大事の前の小事。大の虫を活かして、
小の虫を殺す。
賞は厚くし、罰は薄くすべし。
解釈:褒めるときは大いに褒め、罰するときはできるだけ軽くせよ。
類義:刑の疑わしきは軽くせよ、功の疑わしきは重くせよ。刑は軽きを厭わ
ず。
商売は草の種。
解釈:商売の種類は草の種のように思いも及ばないほど沢山あり、どこにど
んな商売があるか分からない。商売の種は尽きない。
類義:商う物は草の種。生業(すぎわい)は草の種。家業(なりわい)は草
の種。身過ぎは草の種。
商売は道によりて賢し。
解釈:それぞれ自分の専門とする商売に関しては、誰よりも一番詳しく知っ
ているということ。
類義:芸は道によって賢し。餅は餅屋、酒は酒屋。弱くても相撲取。
情張り(じょうぱり)は棒の下。
解釈:強情を張る者は、人に打たれるものだ。素直にする方が得だというこ
と。
反義:袖の下に廻る子は打たれぬ。
焦眉(しょうび)の急(きゅう)。
解釈:眉が焦げるほど火が迫っているように、危険が迫っていて、急いで処
理しなければならないこと。非常に切迫した状態をいう。
類義:焼眉の急。燃眉の急。爛頭の急務。
勝負は時の運。
解釈:勝ち負けはその時の運・不運によるもので、人の力ではどうしようも
ないものだ。
類義:勝敗は時の運。勝負は兵家の常。
正法(しょうほう)に奇特(きとく)なし。
解釈:正しい教えには、不思議な利益などはない。不思議があるのは邪教で
ある。
類義:正法に不思議なし。
証文が物を言う。
解釈:いざというとき、書類が強力な証拠になるということ。口約束を信じ
て失敗したり、逆に軽々しく証文を書いて、後で泣きをみることがないように。
類義:書いた物が物を言う。
証文の出し後れ。
解釈:証拠書類は争いをやっているときに出さなければならないのに、争い
が済んでから出したのでは効果がない。時機に遅れて役に立たないのをたとえ
ていう。
類義:後の祭。支証(ししょう)の出し後れ。証拠の出し後れ。六日の菖蒲、
十日の菊。
将を射んとせば、先ず馬を射よ。
解釈:敵の将を射止めようとするならば、まずその馬を射止めるのが早道で
ある。目的の物を得ようとしたら、その周囲から攻めるのが良策だということ。
類義:人を射んとせば、先ず馬を射よ。
小を捨てて大に付く。
解釈:両方取ることができないとき、どちらが必要かをみて、重要な方を取
る。
類義:小事に関わって大事を忘れるな。小の虫を殺して、大の虫を助ける。
升(しょう)を以て石(こく)を量る。
解釈:一升枡で一石の物を量るように、小さい基準で大きな物を量ると、間
違いが出る。それと同じで、小人の狭い心で、君子の心を正しく推し量ること
はできない。
類義:小人の心を以て君子を量る。小人の腹を以て君子の心を為す(なす)。
諸行無常(しょぎょうむじょう)。
解釈:仏教の基本的な考え方の一つで、あらゆる物は常に移り変わり、永久
不変の物はないこと。
類義:朝(あした)に紅顔(こうがん)あって、夕(ゆうべ)に白骨となる。
明日ありと思う心の仇桜(あだざくら)。万物流転。世の中は三日見ぬ間の桜
かな。
参考:「諸行」は諸々の移り変わるもの。「行」は変遷・流動の意。
食言(しょくげん)。
解釈:一度口から出したことを、もう一度口に入れるという意から、嘘を突
くこと。また、前に言った事、約束した事と違った事をなすこと。
食後の一睡、万病円(まんびょうえん)。
解釈:食事の後に一眠りすると体によい。
反義:食べて直ぐ寝ると牛になる。
参考:「万病円」は江戸時代にあった万病に効くという丸薬。
食指(しょくし)動く。
解釈:食べたい、欲しいと思う気持が起こること。「食指」は人差し指。昔、
中国鄭(てい)の子公(しこう)が霊公(れいこう)に会いに行く途中、自分
の人差し指が動くのを見て、珍しいご馳走にありつける前触れだといった故事
に基づく。
職人貧乏人宝。
解釈:仕事が上手な人は、人には重宝がられ、人のためになってばかりいて、
自分は一向にウダツが上がらない。
類義:器用貧乏人宝。細工貧乏人宝。
女子と小人(しょうじん)は養い難し。(論語)
解釈:女と徳の足りない人物は、物の道理を理解せず、甘くすれば付け上が
り、厳しくすれば恨むので、扱いにくいものだの意。
参考:「女子」は家庭内で使役している女性使用人。「小人」は男性使用人。
論語では、女子も小人も召使の意味で記述(登場)。
初心、忘るべからず。
解釈:学び始めた当時の謙虚な気持・態度を失ってはならないということ。
また初志を忘れてはいけないという意にも用いられる。
類義:始めが大事。
参考:Do not forget the basics. Do not forget the original
intention.
助長。
解釈:そのものが成長するように力を貸すこと。また、無理に力を添えて、
かえって害すること。中国宋(そう)の人が、苗を早く大きくさせようとして
引っ張って抜いてしまい、かえって枯らしてしまったという孟子(もうし)の
たとえ話に基づく。
蜀犬(しょっけん)日に吠ゆ。
解釈:蜀(しょく。中国四川省(しせんしょう))は山地で霧が深い。太陽
の出ることが少なく、日が出ると見慣れないので、犬が怪しんで吠えたという。
見識の狭い人が、他人の優れた言行に対して怪しみ非難すること。無知なため、
当然のことに対しても恐れ、怪しむこと。
類義:小村(こむら)の犬は噛む。
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