徒然想問

強者は必ず勝つのか


△自己主張
「或る人問う」
 赤ん坊は、大声で泣き叫ぶ。まるで、自己主張をしているように感じられる。
 
「我は想う」
 話題がそれてきたようだが…………
 
「或る人問う」
 赤ん坊が生まれたと云うことは、家族構成が突如として変化したことを意味す
る。換言すれば、これも裏切りの一現象とも捉えられると思うが…………
 
「我は想う」
 つまり、既存の人々に、現状を裏切ったことを知らしめるために、赤ん坊は泣き
叫ぶのだね。
 そして、あやされる、つまり、既存の人々に認知されると、「にっこり微笑ん
で」すやすやと眠るんだね。
 
「或る人問う」
 若者達が、時として常軌を逸した行動に出るのも、これと似ていると思うが。
 
「我は想う」
 …………
 
「或る人問う」
 若者達が成年への仲間入りに当たって、その存在感を示す − つまり存在を認め
てもらおうとして、目だった行動をとろうとする…………
 
「我は想う」
 と云うことは、前述したようにサクラが…………
 
「或る人問う」
 つまり、
  • 一夜にして花が満開となり、
  • 一夜にして若葉が茂り、
  • 一夜にして紅葉する………
  • と同じであると云うことだね。   「我は想う」  このような、裏切り = 現状の変革について、既存の人々も新規参入者も挙って 認め合うのが、人生儀礼であり、お祝い行事だと想う。   「或る人問う」  花見で酒宴を催すのも、結婚披露宴で新郎新婦が金屏風を背にして披露されるの も、現状の変革を互いに認め合って、納得しあうと云うことなんだね。   「我は想う」  …………   「或る人問う」  しかして、人生儀礼を経るに従って、弱者たる新規参入者がやがて強者へと成長 してゆく構図として捉えることが出来るんだね。   「我は想う」  そのように想われるね。

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