13 縁起・出典
あまのこやね‐の‐みこと【天児屋根命】
日本神話で、興台産霊コゴトムスヒの子。天岩屋戸の前で、祝詞を奏して天照大神の出現を
祈り、後に天孫に従って降った五部神イツトモノオノカミの一で、その子孫は代々大和朝廷の祭
祀を司ったと云う。中臣・藤原氏の祖神とする。
いるい‐こんいん‐たん【異類婚姻譚】
説話類型の一。動物・精霊などと人間との結婚を主題とする話。異類が男性の場合(
蛇聟入り・猿聟入りなど)と女性の場合(鶴女房・蛤女房など)とがある。
えん‐ぎ【縁起】(因縁生起の意)
@〔仏〕一切の事物は固定的な実体を持たず、様々な原因(因)や条件(縁)が寄り
集まって成立していると云うこと。仏教の根本思想。因縁。因果。
A事物の起原・沿革。由来。
B社寺などの由来又は霊験などの伝説。また、それを記したもの。
C吉凶の前兆。兆し。「縁起がいい」
が‐くう【我空】
〔仏〕人間存在は五蘊ゴウンが仮に和合して成るもので、霊魂のような永遠不滅の実体
(我)のないこと。生空。人空。対義語:法空ホックウ
かすが‐ごんげん‐けんき【春日権現験記】
奈良春日神社創建の由来と霊験とを20巻、全93場面に描いた豊麗な絵巻物。西園寺公
衡キンヒラの発願により、宮廷画家高階隆兼タカシナタカカネが描き、1309年(延慶2)同社に奉
納。伝統的な技法を集大成。鎌倉末期の代表的絵巻物。御物。
かんげん‐さい【管弦祭】
@神輿ミコシを船中に奉安し、海上で管弦を吹奏して神霊を慰める神事。厳島イツクシマ神社
では陰暦6月17日の夜行い、おかげん祭と云う。
A京都車折クルマザキ神社で5月に行われる祭礼。三船ミフネ祭。
ぎおん‐え【祇園会】
京都の八坂神社の祭礼。昔は6月7日から14日、今は7月17日から24日まで行う。山鉾
ヤマボコ巡行などは有名。祇園御霊会。祇園祭。
きたの‐てんじん‐えんぎ【北野天神縁起】
絵巻。菅原道真の伝記や北野天満宮の由来・霊験を描いたもの。祖本は鎌倉時代の成
立。
けいじじょう‐がく【形而上学】
(metaphysics) (元来「自然学の後に置かれた書」(ta meta ta physikaギリシア)の
意で、ロドスのアンドロニコスがアリストテレスの死後、著書編集の際に、存在の根
本原理を論じた書を自然学書の後に配列したことに由来)
@アリストテレスの云う第一哲学。哲学史・問題集・定義集・実体論・自然神学の5部
から成る。
A現象を超越し、その背後に在るものの真の本質、存在の根本原理、存在そのものを
純粋思惟により或いは直観によって探究しようとする学問。神・世界・霊魂などが
その主要問題。
こくじん‐れいか【黒人霊歌】
(Negro spiritual) 19世紀に生れたアメリカ黒人のキリスト教的宗教歌。主として旧
約聖書に歌詞や題材をとり、アメリカ黒人の歴史と音楽性が強く反映している。
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