03a 文言一覧1
榮業所基 エイゲフショキ えいげふ ところもとづく
榮業とは官途に就くことなり。以上述ぶる如く身の行ひを正くするときは、
其行は立身の基となる(千字文)
永綏吉劭 エイスイキッセウ ながくやすくして よろこびつとむ
かくすれば其の幸福の来ること一朝にあらず、永く安らかにして、心たのし
く吉事自ら来るなり(千字文)
益者三友 損者三友 益者エキシャ三友サンユウ、損者ソンシャ三友(率直・誠実・教養
のある人、うわべ・人当たり・口先だけの人)(論語)
益者三楽 損者三楽 益者エキシャ三楽サンラク 損者ソンシャ三楽サンラク(礼楽・人の長
所を称える・良き友を増やす、驕る・遊びほうける・酒食にふける)(論語)
亦聚群英 エキシュウグンエイ また ぐんえいをあつむ
それのみならずまた、群英とて古今東西の世にすぐれたるものをも、一堂の
内にあつめたり(千字文)
曰既富矣 又何加焉 曰教之 曰イワく、すでに富めり。また何をか加えん。曰く、こ
れを教えん(論語)
曰嚴與敬 エツゲンヨケイ いつくしみと うやまふとをいはく
君に事ふるの道は、如何に心得て可なるかといふに、これは、おごそかにし
て敬ふにあるなり(千字文)
淵澄取映 エンチョウシュエイ ふちはすみて うつろひをとる
又、淵の水澄めば、すべての影の映るが如くに、飾りなく眞心を盡して行ふ
べきをいふ(千字文)
園莽抽條 エンモウチュウデウ えんもうは えだをぬきんず
莽は園内にしげれる草なり、條とてその枝は、伸びぬきんでゝ一面にしげり
生長して見ゆること(千字文)
焉用佞 禦人以口給 屡憎於人 いずくんぞ佞ネイを用モチいん。人に禦アタるに口給コウキュウを
もってすれば、しばしば人に憎まる(論語)
焉哉乎也 エンサイコヤ これかなやなり
焉といふ字、哉といふ字、乎といふ字、也と云ふ字。此の四字なり。これ其
の大抵をあらはすなり(千字文)
己所不欲 勿施於人 己オノレの欲ホッせざるところは、人に施ホドコすことなかれ
(論語)
己欲立而立人 己欲達而達人 己オノレ立たんと欲ホッすれば人を立て、己達タッせんと欲す
れば人を達せよ(論語)
温而勵 威而不猛 恭而安 温オンにして勵ハゲし。威イありて猛タケからず。恭キョウにし
(力のない励) て安ヤスし(論語)
温故而知新 故フルきを温アタタめて新しきを知る(論語)
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