0302a 文言一覧3
当仁不譲於師 仁ジンに当たりては、師シにも譲ユズらず(論語)
道不行 乗桴浮于海 道ミチ行われず、桴イカダに乗りて海に浮かばん(論語)
道不同 不相為謀 道同じからざれば、相アイために謀ハカらず(論語)
道聴而塗説 徳之棄也 道ミチに聴キきて塗ミチに説トくは、徳をこれ棄スつるなり
(論語)
同氣連枝 ドウキレンシ きをおなじくし えだをつらぬ
兄弟は同じ一本の幹より出でたる枝葉にて、同じく父母の氣を受け、枝を連
ぬる如き間柄なり(千字文)
徳不孤 必有隣 徳トクは孤コならず。必ず隣トナリあり(論語)
徳建名立 トクケンメイリツ とくたちて なたち
人に徳行ありて、其徳が世に建てば、其行ひが世にあらはれ、隨って其名も
あらはるとのことなり(千字文)
得能莫忘 トクノウバクマウ のうをえて わするなかれ
能とは、人の必ず行ふべき道にして、此道を知り得たらば、必ず忘るゝこと
なかれとのこと(千字文)
篤初誠美 トクショセイビ はじめにあつきは まことにうるはしく
一事一業を爲すに、最も初めに篤く注意を加ふれば、其事業は誠に美しく成
功するぞとのことなり(千字文)
[ナ]
内省不疚 夫何憂何懼 内ウチに省カエリみて疚ヤマしからずんば、それ何をか憂え何
をか懼オソれん(論語)
毋欲速 毋見小利 速かならんと欲ホッすることなかれ。小利ショウリを見るこ
となかれ(論語)
日月逝矣 歳不我与 日月ニチゲツ 逝ユく。歳トシわれとともにならず(論語)
日月盈昃 ジツゲツエイショク ひつきは みちかたぶき
盈とは滿つること、昃とは傾くことにて、日は日中より西に傾き、月は缺け
て又滿つるなり(千字文)
日知其所亡 月無忘其所能 日ヒにその亡ナきところを知り、月ツキにそのよくすると
ころを忘ワスるるなし(論語)
入大廟 毎事問 大廟タイビョウに入りて事コトコごとに問う(論語)
入奉母儀 ジウホウボギ いりては はゝののりをうく
家の内部に入りては、よく母につかへ、母の教を守らざるべからず。儀とは
範にて、手本のこと(千字文)
年四十而見悪焉 其終也已 年トシ四十にして悪ニクまるるは、それ終わらんのみ(論
語)
年矢毎催 ネンシマイサイ ねんし つねにせまり
年矢とは月日のことなり。光陰は矢の如くに、時々刻々にうつりゆきて、又、
かへることなきなり(千字文)
能行五者於天下為仁矣 よく五つのものを天下に行なうを仁ジンとなす(恭・寛
・信・敏・恵)(論語)
[ハ]
徘徊瞻眺 ハイクワイセンテウ たちやすらひて のぞみながむ
徘徊はゆきつもどりつすること、瞻眺は、前をながめ、うしろをながめ、か
へり見ることなり(千字文)
博学於文 約之以礼 亦可以弗 博ヒロく文ブンを学びて、これを約するに礼をもってせ
畔矣夫 ば、またもって畔ソムかざるべきか(論語)
博学而篤志 切問而近思 博コロく学んで篤アツく志ココロザし、切セツに問トいて近く思
う(論語)
樊遲請学稼 子曰吾不如老農 樊遲ハンチ、稼カを学ばんことを請コう。子曰イワく、われ老
農ロウノウにしかず(論語)
卑宮室 而尽力乎溝洫 宮室キュウシツを卑ヒクくして、力チカラを溝洫コウキョクに尽くす
(論語)
非求益者也 欲速成者也 益エキを求むる者にあらざるなり。速やかに成らんこと
を欲ホッするなり(論語)
鄙夫可与事君也与哉 鄙夫ヒフは与トモに君に事ツカうべけんや(論語)
靡恃已長 ヒジキチャウ おのれがたけたるを たのむなかれ
己れの長けたることを心にたのみて、人に自慢をするなよ、得意として誇る
なよと戒しめしなり(千字文)
枇杷晩翠 ビハバンスイ びはは おそくみどりに
枇杷はさまで見どころなけれども、晩とて年のくれの冬になれば翠色をかへ
ず、いつ迄もみどりに(千字文)
百姓不足 君孰与足 百姓ヒャクセイ足タらずんば、君、たれとともに足らん(論
語)
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