YU10007 木像阿弥陀三尊(阿弥陀仏・観世音菩薩・勢至菩薩) 3躯 秋田県指定有形文化財(彫刻) 昭和30年1月24日指定 所在地 鹿角市花輪字上花輪11 所有者 恩徳寺 中尊は阿弥陀如来で、脇侍キョウジとして向かって右に観世音菩薩、左に勢至菩薩を配し ている。阿弥陀如来は衣を着け、現在両手の指先を欠いているが、来迎印ライゴウインを結ぶ と思われる。温容をたたえた尊顔だが白毫ビャクゴウを欠いている。黒仏ともいわれるの は、信者が自分の患部と同じ所をさすると、快癒カイユするといわれ、手垢で光るほど人々 の篤い信仰をあつめてきたことに因る。 観世音菩薩は腰をかがめ、手に蓮台レンダイ(この上に死者の魂をのせて運ぶ)を捧げ る。勢至菩薩も腰をかがめ、合掌ガッショウしている。 3尊とも立像で、檜ヒノキ寄木造ヨセギヅクリ漆箔ウルシハク。極楽浄土からきて念仏の信者を迎 える姿を示している。都の仏師による鎌倉時代後期の作とみられる。 寺伝によれば、この像はもと四国讃岐国サヌキノクニ志渡シドの浦の道場寺に安置されていた もので、源平の戦いの時、源義経に従って鹿角から出陣した4人の武士が戦死したため、 従者が主君の菩提を弔うために持ち帰ったものという。(像高 阿弥陀仏78.7p、 観世 音菩薩48.0p、勢至菩薩49.5p) 0251石鳥谷の里(石鳥谷) 5804恩徳寺陀弥三尊の由来(花輪) |