YU10004 川口月嶺ゲツレイ筆「双鶴図ソウカクズ」 1幅
 
鹿角市指定有形文化財(絵画)
昭和52年2月4日指定
所在地 鹿角市花輪
所有者 個人
 
 川口月嶺(1812〜1871)は、文化9年花輪仲町の麹屋コウジヤに生まれた。小さい時から 絵が好きで、動物を写生して遊ぶほどだったという。18歳の時、画業を志し、江戸で四 条派鈴木南嶺に師事し、同門の柴田是真とその技量を競い、門下の双璧とうたわれたと いう。弘化コウカ3年から安政アンセイ3年までの11年間、御用絵師として、盛岡藩に仕え、そ の写実的画風は幕末の藩内で一世を風靡フウビした。
 この絹本着色の「双鶴図」は、安政元年(1854)の作で、月嶺の鋭い観察眼から生ま れた作品である。等身大の2羽の真鶴マナヅルの姿を的確に捉え、温雅オンガな筆で表現され ている。花鳥画カチョウガを得意とした月嶺の画題の中でも、鶴をテーマにしたものは数多 いといわれるが、この作品はその中でも優品ユウヒンといえる。(縦142p、横87p)

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