おほぞらにそびえて見ゆるたかねにも 登ればのぼる道はありけり
 
 
さしのぼる朝日のごとくさわやかに もたまほしきはこころなりけり
 
 
あさみどり澄みわたりたる大空の 廣きをおのが心ともがな
 
 
めにみえぬ神のこころにかよふこそ 人の心のまことなりけれ
 
 
おごそかにたもたざらめや神代より うけつぎきたるうらやすのくに
 
 
わがくには神のすゑなり神まつる 昔のてぶりわするなよゆめ
 
 
とこしへに國まもります天地の 神のまつりをおろそかにすな
 
 
ちはやふる神のまもりによりてこそ わが葦原のくにはやすけれ
 
 
榊葉にかくる鏡をかがみにて 人もこころをみがけとぞ思ふ
 
 
國民もつねにこころをあらはなむ みもすそ川の清き流れに
 
 
      明治天皇御製