0803四つ竹
 
                    参考:小学館発行「万有百科大事典」ほか
 
〈四つ竹ヨツダケ〉
「竹」
 イネ科タケ亜科の多年生常緑木本の総称。タケ群とササ群に大別。独立のタケ科とす
る場合もある。茎は木質化、隆起した節があり、地上茎・地下茎に分れる。地上茎は直立
叢生、多くは中空で、地下茎は節部から根及び筍タケノコを生ずる。葉は狭長扁平で先端が
尖り、短柄。稀に稲穂状の黄緑花を着けるが、開花後は多く枯死。東南アジアを中心に、
世界に約40属600種、わが国ではおよそ12属150種を産する。タケ群はマダケ・ナリヒラダ
ケ・ホウライチク・オカメザサなどの各属を含む。建築・器具製作・細工物・竿などに重用
し、筍は食用。
 
「四つ竹」
 四枚の皮付きの竹を扁平に削って、二枚ずつ両手に握って打つ楽器。中国などから長
崎辺りに伝来したらしく、文化年間(1804〜18)には、「東上総ヒガシカズサの夷隅イスミの郡
・・・・」と云う唄の合わせてこれを鳴らす大道芸が流行、「四つ竹節」と呼ばれた。下座
音楽では裏長屋・貧屋の場面に用い、舞踊でも清元節『女太夫ダユウ』の白藤源太
シラフジゲンタ物語、『お染久松』『下記猿ゲキザル』の歌祭文ウタザイモンなどで踊り手自身が鳴
らしながら踊る。
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