010105葵祭
 
                       参考:堀書店発行「神道辞典」ほか
 
〈葵祭アオイマツリ〉
「二葉葵・双葉葵フタバアオイ」
 ウマノスズクサ科の多年草で、山地の林下に生える。地下茎から出る短い地上茎に2
枚の心臓形の葉を付ける。春に紅紫色鐘状の花を着ける。古来賀茂神社の葵祭事に用い
た。徳川家の紋所は本種の葉を組み合わせたもの。
 
「葵祭」
 葵祭(賀茂祭とも)とは、五月十五日(古くは四月中の酉の日)の京都賀茂御祖神社
(下賀茂)・賀茂別雷神社(上賀茂)両社の例祭である。京都に都の後は、皇城鎮護の社
の姿を深め、石清水(八幡宮)祭(九月十五日)・春日(大社)祭(三月十三日)と共に
三大勅祭の一である。古来祭員の挿頭花カザシバナに葵を用い、家々の軒にも葵を懸けると
ころから、葵祭の名がある。欽明天皇の御代(539〜571)に始まると伝える。
 現在の祭の次第は、早朝勅使以下が京都御所に集まり、御所を出て建礼門前を東進、
広小路に出て河原町を北上、出町から高野川の葵橋を渡って御祖神社に到着。祭典を行
い、東遊アズマアソビ・走馬クラベウマなどを行う。終わって勅使以下葵橋を渡り、賀茂堤を北上
し、御園橋を渡って別雷神社に到着、ここでも祭典・東遊・走馬の儀があり、午後賀茂堤
を南下して御所に帰る。
 古くは祭の前、午の日又は未の日に賀茂の斎院が禊ミソギをし、祭礼当日、勅使以下と
共に賀茂社に参向された。
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