15 その他の殖え方
 
                   参考:岩手日報社発行「岩手の野生ラン」
 
 種子による繁殖効率が低い場合には、ラン科植物も、他の植物と同じように、体の一
部を利用して繁殖する。
 
 サギソウは、根のような細くて長い匍枝を数本出して、それぞれの先端に球茎を作る。
 
 コアニチドリは、地下に紡錘状の多肉根を2〜3本付け、それらから翌年発芽する。
茎の上部で苞葉が、多数集まって「むかご」を作り、それが地上で発芽する。
 
 トンボソウは、紐状の根を数本伸ばし、所々に芽を作り、翌年に1枚葉の幼株になる。
 
 ミズチドリは、紐状の根を数本伸ばし、先端に芽を付ける。
 
 トキソウ・ヤマトキソウ・コイチヨウランは、根のような細い地下茎を長く伸ばし、所
々に芽を付ける。
 
 トケンランは、節のある地下茎を長く伸ばし、所々に球茎を作る。
 
 セッコクは、根の働きが悪くなると、茎の節から高芽(本来は花になるべきものが、
幼体に変化した)が出る。
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