02 鹿角の菫に逢いたい
[はじめに]
〈岩手県のスミレの見分け方〉
全 茎 花の色 その他の特徴 種 名
有茎種 淡青紫色 距が最も長い。 ナガハシスミレ
淡青紫色 県内全域に最も多い。 タチツボスミレ
淡青紫色 距は白い。花の中心を囲む濃紫色線。 オオタチツボスミレ
淡青紫色 葉は厚く、光沢が強い。奥羽山地。 テリハタチツボスミレ
濃紅紫色 花の中心部は白い。芳香がある。 ニオイタチツボスミレ
白色 草丈が高く、距に縦の溝がある。 エゾノタチツボスミレ
淡青色 花時は地上茎がないように見える。 イブキスミレ
淡紫色 ほふく茎がある。 アオイスミレ
淡紫色 ほふく茎はない。葉の先がやや突出。 エゾアオイスミレ
黄色 大きな群落をつくる。奥羽山地。 オオバキスミレ
黄色 単生。葉に光沢がある。三陸海岸。 フチゲオオバキスミレ
黄色 葉は薄くて柔らか。亜高山の草地。 キバナノコマノツメ
黄色 葉は厚くて硬い。高山の砂礫地。 タカネスミレ
白色 葉や茎は無毛。湿地に多い。 ニョイスミレ
白色 花後の葉は三日月形。唇弁が小さい。 アギスミレ
淡紅色 唇弁に濃紅紫色の筋。高山の湿原。 ミヤマツボスミレ
紅紫色 花の各弁に多数の紫条。山地の湿原。 オオバタチツボスミレ
白色 葉の表面に短毛。山地ミズゴケ湿原。 チシマウスバスミレ
白色 葉は無毛。亜高山帯の針葉樹林下。 ウスバスミレ
無茎種 青紫色 花時の葉は大きく普通2枚。 スミレサイシン
淡紅色 花時にはまだ葉が十分展開しない。 アケボノスミレ
濃紫色 やや乾燥気味の草地。 スミレ
濃紫色 やや乾燥気味の草地。全体に小型。 ヒメスミレ
紅紫色 市街地の周辺。唇弁に紫条が多い。 ノジスミレ
白色 高原の草地。 シロスミレ
淡紅色 低地の湿地。各弁に紫条が多い。 アリアケスミレ
淡紅色 花は大きい。日当たりの良い草地。 サクラスミレ
淡青紫色 人家付近の草地。 コスミレ
淡紅色 距は細くやや長い。全体に毛が密生。 アカネスミレ
白色 葉は大きく、全体に粗い毛が生える。 ヒカゲスミレ
白色 葉は丸く、短毛が密生する。 マルバスミレ
白色 葉は丸く、裏面は紫紅色。 ゲンジスミレ
淡紅色 葉は薄く細長い三角状で先端は鋭い。 ヒナスミレ
濃紫〜紅色 葉は幅の広い三角状。 ミヤマスミレ
紅色 葉は厚く、細く尖る。葉裏は紫紅色。 マキノスミレ
白色 距は紅色。全体が小さい。 フモトスミレ
淡紅色 葉は三裂し、更に細裂する。 エイザンスミレ
〈岩手のスミレとその生育環境〉
1 人里のスミレ:市街地の路傍、神社仏閣、公園などの緑地、住宅地の周辺など人の
居住地に見られるもの
ヒメスミレ、ノジスミレ、コスミレ
2 草原から林縁のスミレ:強い日差しを好み、明るい草地や林の周辺に見られるもの
タチツボスミレ、ニオイタチツボスミレ、ニョイスミレ、アギスミレ、オオバタチ
ツボスミレ、スミレ、シロスミレ、アリアケスミレ、サクラスミレ、アカネスミレ、
マキノスミレ
3 林縁から林内のスミレ:花期には明るく、夏葉の頃には強い日差しや風などから守
られるような林縁から林内に見られるもの
ナガハシスミレ、オオタチツボスミレ、テリハタチツボスミレ、エゾノタチツボス
ミレ、イブキスミレ、アオイスミレ、エゾアオイスミレ、スミレサイシン、アケボ
ノスミレ、マルバスミレ、ゲンジスミレ、ヒカゲスミレ、エイザンスミレ、ヒナス
ミレ、ミヤマスミレ、フモトスミレ
4 高地のスミレ:亜高山帯の針葉樹林や湿原、高山帯の草原や荒原などに見られる寒
地系のもの
ウスバスミレ、チシマウスバスミレ、ミヤマツボスミレ、キバナノコマノツメ、タ
カネスミレ、オオバキスミレ
5 海辺のスミレ:太平洋沿岸寄りに片寄った分布を示すもの
フチゲオオバキスミレ、(イソスミレ)
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