25-3 ゆり目(ゆり科・りゅうぜつらん科・ひがんばな科・やまのいも科・あやめ科)植物
 
                    参考:北隆館発行「原色園芸植物大圖鑑」
〈ゆり目(りゅうぜつらん科)〉
 
リュウゼツラン(竜舌蘭,リュウゼツラン(アガベ)属)
 メキシコ原産の常緑多肉植物(多年草)で,明治時代に渡来。本種には黄色の覆輪が
 入りますが,基本種よりも早く渡来したためリュウゼツランと命名され,後に渡来し
 た基本種(覆輪はない)はアオノリュウゼツランと名付けられました。鉢植え,公園
 や庭園,ロックガーデン用。葉は多肉で剛直,側縁に鋭い刺,花は青緑色で穂状花序
 又は総状花序に多数付きます。数十年に1回咲き,結実後枯れます。
 
シマリュウゼツラン(縞竜舌蘭,リュウゼツラン(アガベ)属)
 メキシコ原産の常緑多肉植物(多年草)でアメリカーナの縞覆輪変種,第二次大戦後
 に渡来。鉢植えや暖地の植込み。ロゼット径3〜4m,葉は黄色中斑又は条斑。
 
オオヒササノユキ(リュウゼツラン)(王妃笹の雪,リュウゼツラン(アガベ)属)
 北米南部,中南米原産の多肉植物(多年草),鉢植え用。高さ5〜7p,ロゼット径
 10p内外,放射葉は扁平で半球形,上下に白い縞,葉縁に白い短糸。変種に乱れ雪が
 あります。
 
キッショウカン(リュウゼツラン)(吉祥冠,リュウゼツラン(アガベ)属)
 メキシコ原産の多肉植物(多年草),鉢物用。葉はロゼット状,高さ30p位,葉は倒
 卵形で肉厚。近似種にキッショウテンがあります。
 
タキノシライト(リュウゼツラン)(滝の白糸,スキヂゲラとも,リュウゼツラン(アガベ)属)
 メキシコ原産の多肉植物(多年草),鉢物用。斑入り,ロゼット径70p位,縁はフィ
 ラメント状,頂端に刺。
 
フキアゲ(リュウゼツラン)(吹上,リュウゼツラン(アガベ)属)
 メキシコ原産の多肉植物(多年草)で,第二次大戦後に渡来。鉢植え,暖地の植込み。
 ロゼット径50〜60p,葉は細く扁平線状,花径2.5〜3p,花は黄色で穂状をなしま
 す。ほかに葉の先刺が3〜5岐する笹吹雪ササフブキ,葉縁に糸状のささくれのある乱れ
 雪ミダレユキがあります。
 
ササノユキ(リュウゼツラン)(笹の雪,リュウゼツラン(アガベ)属)
 メキシコ北東部の山地の岩崖に産する多肉植物(多年草),鉢植え。草姿は径30〜40
 pの球形,葉縁や葉裏の稜線には白い筋が入り,葉先には黒褐色の刺があります。
 
ニオイシュロラン(センネンボクランとも,コルディリネ属)
 ニュージーランド原産の常緑小高木で,明治始めに渡来。高さ4〜10mで主に単幹,花
 は釣鐘状白色で,葉芯より複円錐花序を出します。花期は3〜5月。近似種にアツバ
 センネンボクランがあります。
 
フクリンアツバセンネンボク(コルディリネ属)
 ニュージーランド原産の常緑低木アツバセンネンボクの園芸品種,温室内鉢植え。高
 さ1m位,葉縁に白〜黄白色の覆輪,花は白色小花で,下垂した円錐花序に密に付けま
 す。
 
タチバ(コルディリネ)(コルディリネ属)
 亜熱帯オーストラリア原産の常緑低木コルディリネ・ストリクタの一園芸品種で,明治
 末に渡来。観葉植物として室内鉢植え。高さ150〜300p,葉は立葉性で斜上に多数伸
 ばし,花は藤色小花で,頂生ないし側生の総状花序に付けます。花期は夏頃。
 
ニシキバセンネンボク(コルディリネ属)
 東アジア原産の常緑低木センネンボクの一変種,観葉植物として温室鉢植え。幹高90
 〜300p,成葉は淡黄白色で赤色の条線や斑紋が現れます。
 
アイチアカ(コルディリネ)(愛知赤,コルディリネ属)
 東アジア原産センネンボクの一園芸品種(常緑低木),観葉植物として温室鉢植え。
 幹高90〜200p,葉身は濃紫紅色,葉縁は紅色,新葉は紅色が幅広で美しい。近似種に
 広葉の天王寺赤テンノウジアカがあります。
 
クリスタル(コルディリネ)(コルディリネ属)
 東アジア原産センネンボクの一園芸品種(常緑低木),観葉植物として温室鉢植え。
 幹高100〜300p,葉面は緑色,黄緑色,黄白色,紅色など色彩に富み,花も藤色,白
 色,帯黄色,帯赤色などの小花で,三角状の円錐花序に付けます。
 
ベニフクリンセンネンボク(紅覆輪千年木,ドラセナ・コンシナとも,ドラセナ属)
 マダガスカル原産の常緑低木で,大正中期に渡来。観葉植物として温室鉢植え。高さ
 150〜200p,倒披針状剣形葉を密に付け,葉面は緑色,葉縁は紫赤色。
 
トリカラー・レインボー(ドラセナ)(ドラセナ属)
 マダガスカル原産の常緑低木,大正中期に渡来したベニフクリンセンネンボクの一園
 芸品種で,コンシナ・トリカラーの枝変わり。観葉植物として温室鉢植え。高さ160〜
 200p,倒披針状剣形葉を密に付け,葉面は緑色地に黄白色,紅色の条斑が入り葉全体
 が赤味を帯びます。
 
ワーネッキー(ドラセナ)(白縞千年木シロシマセンネンボクとも,ドラセナ属)
 熱帯アフリカ原産の常緑低木,大正末に渡来。観葉植物として温室栽培。高さ3〜4.5
 m,葉は暗緑色で光沢があり,中央に乳白色の帯状の斑が縦に入り,その両側に純白色
 の条線が入ります。花は外側が暗赤色,内側は白色で臭気があります。
 
シマセンネンショウ(縞千年蕉,ドラセナ属)
 熱帯東南アフリカ原産の常緑低木で,明治時代に渡来。観葉植物として鉢栽培。高さ
 5m位,葉は群生斜出し,緑色葉のほか多彩な斑入り葉があります。
 
ヒメシマセンネンショウ(姫縞千年蕉,ドラセナ属)
 熱帯東南アフリカ原産の常緑低木。ニオイセンネンボクの園芸品種でシマセンネンボ
 クの枝変わり(矮性種),観葉植物として鉢栽培。葉面は緑色地に黄色の幅広の縦斑
 が入ります。
 
フクリンセンネンボク(ドラセナ属)
 熱帯東南アフリカ原産の常緑低木。ニオイセンネンボクの園芸変種で明治45年に渡来,
 観葉植物として鉢植え。葉面は緑色地に黄白色の広いフクリンが鮮明に入るほか,銀
 灰色ないし乳白色斑も入ります。
 
ホシセンネンボク(星千年木,ドラセナ属)
 ギニア北部原産の常緑低木で,大正2年に渡来。観葉植物として温室鉢栽培。葉面に
 は不規則に白点斑が入り,花は緑黄色長筒花で総状花序に付け,芳香性。花期は夏。
 
フリードマンニー(ドラセナ)(ドラセナ属)
 ギニア北部原産。ホシセンネンボクの枝変わり品種(常緑低木),観葉植物として温
 室鉢植え。葉面は濃緑色地に中央に幅広の白色斑入り,その周りに白色の点斑が入り,
 またときに帯黄色。花は緑黄色で細く,総状花序に付け,芳香性。花期は夏。近似種
 にフロリダ・ビューティがあります。
 
ドラセナ・ゴルディアナ(虎斑千年木トラフセンネンボクとも,ドラセナ属)
 ギニア原産の常緑低木で,大正2年に渡来。観葉植物として温室内栽培。高さ2m位,
 葉は緑色で光沢のある地に鮮緑色や銀灰色の虎斑模様が入ります。
 
ドラセナ・サンデリアナ(銀葉千年蕉ギンヨウセンネンショウとも,ドラセナ属)
 西部アフリカ・カメルーン原産の常緑低木で,昭和10年頃には既に観葉植物として温室
 栽培。高さ2〜3m,葉は緑色に幅広い白色の覆輪が入ります。
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