20-2b しそ目(ひるがお科・はなしのぶ科・はぜりそう科・むらさき科・くまつづら科・しそ
科・なす科・ごまのはぐさ科・ぐろぶらりあ科・のうぜんかずら科・ごま科・いわたば
こ科・きつねのまご科)植物
ヒメキンギョソウ(姫金魚草,リナリア,紫海蘭ムラサキウンランとも,ウンラン(リナリア)
属)
北アフリカ,ポルトガル,南スペイン原産の一年草で,明治末年に渡来。花壇,鉢植
え。高さ20〜30p,花は上唇は上向きで2裂は反曲,下唇は突出して喉部を塞ぎ,花
色は菫色,藤色,白色など。直上する細い茎に総状花序をなして疎らに付きます。花
期は夏。同属にモロッコ原産のL.maroccanaがあります。
タイガー・エロー(ミムラス)(ミゾホオズキ属)
ミムラス(アメリカミゾホオズキ)の一代交配種。原種は北米原産の半耐寒性多年草
(栽培上は一年草扱い),花壇や鉢植え。草丈30p位,花は濃黄色地に赤色の小斑が入
ります。花期は4〜5月初旬。近似種に緋赤で喉が黄色く抜けるタイガー・レッドがあ
ります。
ネメシア・ストルモサ(ウンランモドキ,ネメシア属)
南アフリカ原産不耐寒性一年草で,大正初期に渡来。花壇,鉢植え用。高さ20〜40p,
花色は白,黄,ローズ,スカーレット,ブルーなど,喉部は黄色に斑点が入ります。
花期は3〜5月。改良種には大輪や矮性種があります。
ペントステモン(イワブクロ属)
メキシコ原産のP.hartwegiiと北米原産のP.cobaeaとの交配種(多年草),花壇,ロッ
クガーデン,鉢植え,切花用。高さ30〜40p,又は60〜70p,花色は白,桃,赤など,
グロキシニアの花に似ています。花期は6〜9月。
ルッセリア・エキセティフォルミス(花丁子ハナチョウジとも,ルッセリア(ハナチョウジ)
属)
メキシコ原産の小低木で,明治中期に渡来。観葉植物として室内吊鉢。高さ30〜120
p,全株無毛,枝の先端は下垂,花の長さ2.5p位,花色は深紅色,ラッパ状で,夏に
開花。
テトラネマ(メキシコジギタリスとも,テトラネマ属)
メキシコ原産の非耐寒性小形多年草で,大正4年に渡来。温室観葉植物として花壇,
鉢植え。高さ15〜20p,花冠は筒状で2唇があり,上唇はやや凹頭,下唇は大きく3
裂,花径15〜20o,花色は紅紫で,白色の斑点が入ります。花茎は腋生で先端に散形
花序を付けます。四季咲き種。
トレニア(夏菫ナツスミレ,花瓜草ハナウリグサとも,トレニア属)
インドシナ原産の春蒔き一年草で,明治初期に渡来。花壇,ロックガーデン,鉢植え。
高さ20〜30p,花冠,冠筒は菫色,背面は黄色,上唇は淡青色,下唇の3裂でスミレ
に似た花を腋出又は頂生花序に付けます。花期は夏〜秋。大輪,矮性種,白花,青花
などの変種があります。
ビロードモウズイカ(モウズイカ属)
北欧及び中欧原産の二年草で,一般に近似種と共に属名バーバスカムで呼ばれ,境栽
花壇用。高さ30〜150p,全株帯黄色の綿毛が密生,花径1.3〜1.8pの黄色花で,花
冠は5裂,漏斗状輪形の花を,長い密穂状花序に開きます。花期は7〜8月。
ベロニカ・ロンギフォーリア(ベロニカ(クワガタソウ)属)
中部欧州,北アジア原産で,1731年に発見された耐寒性多年草。切花や花壇用。高さ
60〜80p,藤青色の花を茎頂の長い穂状花序に密に付けます。花期は7〜9月。本種
とV.spicataとの園芸交配品種にフォスタース,ブルー・フォックスがあります。
〈ぐろぶらりあ科〉
ルリカンザシ(瑠璃簪,グロブラリア属)
欧州南部の高山原産の匍匐性多年草,1633年に英国に紹介,昭和8年に渡来。ロック
ガーデンや鉢物栽培。高さ5〜8p,花色は青色,茎頂に1個の花を付けます。花期
は5〜7月。変種にナナ(西部ピレネー原産,花は暗青色),近似種にはブルーデイ
ジー(欧州南部・北部原産,鮮藍色や白色の花)があります。
〈のうぜんかずら科〉
ビグノニア・カプレオラータ(釣鐘葛ツリガネカズラとも,ツリガネカズラ(ビグノニア)属)
北米原産の蔓性常緑高木,庭木,鉢物。花の長さ5p位,2〜5花を集散花序に付け
ます。花は外側が赤橙色,中心部は淡色,特有な臭いがあります。花期は6〜7月。
ノウゼンカズラ(ノウゼンカズラ属)
中国原産の蔓性落葉低木で,渡来は古く,『本草和名』(918)に記載があり,庭木,
生垣,公園樹。高さ3〜6m,花径6p,花色は黄赤色。花期は7〜8月。
アメリカノウゼンカズラ(コノウゼンカズラとも,ノウゼンカズラ属)
北米原産の落葉蔓性低木(ケンタッキー州の州花),大正末年に渡来。庭木,垣根や
蔓棚。花径1〜4p,長さ6〜8p,橙赤色内面に濃紅紫色の縦線があり集散花序に
付きます。花期は7〜9月。変種に深紅,黄色の花や,直立低木性の種もあります。
アメリカキササゲ(キササゲ属)
北米南部原産の落葉高木で,明治末年に渡来。庭木。高さ6〜18m,葉は悪臭,花冠は
径3.5〜5p,白色で喉部に黄色の2条斑と,紫か紫褐色の斑入り花を円錐花序に密生
します。花期は6〜7月。
インカービレア・デラバーイ(ウンナンハナゴマとも,インカービレア属)
中国雲南省原産の多年草で,明治末年に渡来。高冷地での花壇やロックガーデンに栽
培。高さ30〜60p,花は桃紫色,花茎の先端に4〜5輪を総状花序に付けます。花期
は5〜6月。近似種にバリアビリス(中国西部原産,バラ色花)があります。
エンゼル(ソケイノウゼン)(ソケイノウゼン属)
オーストラリア原産の蔓性常緑低木で,慶応年間に渡来。温室や室内で鉢植え。長さ
3〜7m,花径5p位,花は白色で喉部は淡紅色です。花期は8〜10月。近似種に花が
黄白色で喉部は菫色の斑点のある春咲きのパンドラーナ,赤条線のある淡桃色花のリ
カソリアーナ(南アフリカ産)があります。
テコマリア・カペンシス(ヒメノウゼンカズラ,テコマとも,テコマリア属)
南アフリカ原産の半蔓性常緑低木,明治末年に渡来。観賞用花木,鉢植え。高さ150〜
200p,萼は鐘状,花冠は漏斗形で少し湾曲し2唇をなし,長さ約5p,橙赤色又は緋
色で美しい。花は有柄で頂生の総状花序に10花以上付きます。花期は夏〜秋。
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