07 あかざ目(あかざ科・ひゆ科・おしろいばな科・やまごぼう科・つるな科・すべりひゆ
  科・つるむらさき科・なでしこ科)植物
 
                    参考:北隆館発行「原色園芸植物大圖鑑」
 
〈あかざ科〉
 
フダンソウ(不断草,唐萵苣トウヂシャとも,トウジシャ属)
 南欧州原産の一,二年草で渡来は17世紀,食用,鉢植え観賞用,15世紀頃から栽培さ
 れています。サトウダイコンは近似種。
 
オカヒジキ(陸鹿尾菜,水松菜ミルナとも,オカヒジキ属)
 アジア,樺太から九州の海浜の砂地に自生する一年草で,食用野草。明治以降に栽培。
 
ホウレンソウ(菠薐草,ホウレンソウ属)
 アルメリア,イラン地方原産の一,二年草の野菜で,江戸時代初期に渡来。
 
〈ひゆ科〉
 
ハゲイトウ(葉鶏頭,ヒユ属)
 熱帯アジア原産の高さ1〜2mに生育する一年草,江戸時代後期の1850年前後に渡来。
 観賞用品種で花壇,切花,鉢植え用。卵円状長楕円形〜披針形の葉に,8月以降黄,
 淡紅,鮮紅,孤赤などの美しい色が付く。
 
ケイトウ(鶏頭,トサカケイトウとも,ケイトウ属)
 インドの熱帯地方原産と云われ,古くにわが国へ渡来した一年草で,花壇,鉢植え用。
 高さ15〜90p。夏から秋に鶏冠状或いは毬状の肉冠の左右両面に細花を密生,赤,黄,
 橙,紫紅色や,赤と黄の斑入りもあります。
 
ジュエル・ボックス(ケイトウ)(ケイトウ属)
 インドの熱帯地方原産と云われるトサカケイトウの極矮性,早生品種で,鉢植え用の
 ほか,花壇に植えて観賞する一年草,高さ10〜15p。花冠は球状で大きく,濃紅色,
 濃赤色,濃黄色,緋赤色,花期は6月末より8末頃。
 
カガヤキ(ケイトウ)(輝,ケイトウ属)
 インド原産,第二次大戦後わが国で選抜されたクルメケイトウの一園芸品種で,高さ
 90pの一年草。夏から秋に朱桃色の球状花冠を茎頂に付けます。
 
レッド・フォックス(ケイトウ)(ハネゲイトウとも,ケイトウ属)
 インド原産のフサゲイトウの一園芸品種で,主に花壇用として植えられる一年生高性
 種。夏から秋に茎頂に橙赤色の雄大な円錐花穂を付けます。近似品種に濃黄色花のゴ
 ールデン・トライアンフがあります。
 
ヤチヨ(ケイトウ)(八千代,ケイトウ属)
 インド熱帯地方原産ヤリゲイトウの一園芸品種,花壇,切花に用いられます。夏から
 秋に緋排色槍状の花穂を茎頂に付けます。近似品種に鮮黄色花で色褪せしない金峰キン
 ポウがあります。
 
センニチコウ(千日紅,ゴムフレナ・グロボサとも,センニチコウ属)
 熱帯アメリカに自生する一年草で,高さ50p内外,花壇,切花,ドライフラワーに利
 用されます。7〜10月に開花し,普通紫紅色で,淡紅色や白色の変わりものもありま
 す。
 
マルバヒユ(ケショウビユとも,イレシネ属)
 ブラジル原産の熱帯性多年草で,明治中期に渡来し,花壇や鉢に植えられます。葉は
 濃紅色,高さ20〜40p。変種に黄緑色の葉に黄色の葉脈を持つキフマルバヒユもあり
 ます。
 
サジバモヨウビユ(テランセラ属)
 ブラジル原産で,明治中期に渡来した半低木状多年草です。花壇,鉢植えにして秋に
 着色する美しい葉を観賞します。淡緑色頭状花は5月頃開き,黄色大形花や黄橙花な
 どの変種もあります。
 
〈おしろいばな科〉
 
アブロニア(這美女桜ハイビジョザクラとも,アブロニア属)
 米国カリフォルニア原産の半低木状多年草で,明治初年渡来,花壇,切花,鉢植え用。
 7〜10月に藤桃赤色で喉部に淡色の斑紋の花を付ける。越冬温度5℃以上。白花や黄
 花の近似種もあります。
 
ブーゲンビレア・サンデリアナ(ブーゲンビレア属)
 ブラジル原産の高さ4〜5mに生育する蔓性低木,明治中期に渡来した観賞用品種で,
 温室内で植込み用又は鉢植えとします。開花は春〜夏,3枚の包が美しい菫色を呈し
 ます。原種のテリハイカダカズラやイカダカズラなどもよく植えられます。
 
フイリブーゲンビレア(ブーゲンビレア属)
 ブラジル原産のテリハイカダカズラの斑入り種で,鉢植えや温室内に地植えする攀登
 性低木です。高さ4〜5m,葉に白い斑が入り,花期は夏,包は紫桃色。
 
ブライダル・ブーケ(ブーゲンビレア)(ブーゲンビレア属)
 ブラジル原産の高さ4〜5mの蔓性常緑低木で,ブーゲンビレアの交配改良種として近
 年導入された観賞用品種です。温室内植込み,鉢植え用。夏を中心に開花し,包は大
 形でピンク状。近似品種にカリフォルニア・ゴールドがあります。
 
フィージー(ブーゲンビレア)(ブーゲンビレア属)
 ブラジル原産の高さ4〜5mの蔓性常緑低木で,ブーゲンビレアの交配改良種として
 1970年代に渡来した観賞用品種,温室内の植込み用又は鉢植え用とします。夏を中心
 に開花し,包は大形の八重咲きで桃色。包が白色のメリーパーマーは近似種です。
 
ミセスバット(ブーゲンビレア)(ブーゲンビレア属)
 ブラジル原産の高さ4〜5mの蔓性常緑低木で,ブーゲンビレアの交配改良種として
 昭和2年に渡来した観賞用品種,温室内の植込み用又は鉢植え用とします。春から夏
 に開花し,包は大形の深紅色。
 
オシロイバナ(御白粉花,ユウゲショウとも,オシロイバナ属)
 熱帯アメリカ原産,1694年以前に渡来した多年草で,花壇植えで観賞します。高さ60
 p〜1m,花は夏から秋の夕方に咲き,よい香りがします。赤,黄,白,絞りなどがあ
 ります。おしろいに似た白粉の胚乳を持ちます。
 
ピソニア・ウンベリフェラ・バリエガタム(ウドノキ(ピソニア)属)
 小笠原諸島からニュージーランド,オーストラリア,インド洋のマスカリン諸島原産
 のP.unbelliferaの斑入り種で,昭和38年に渡来した常緑高木です。鉢植えや温室内に
 地植えして観賞します。
 
〈やまごぼう科〉
 
ジュズサンゴ(数珠珊瑚,ジュズサンゴ属)
 メキシコ,ブラジル原産で,大正初期に渡来した常緑低木,果実を観賞します。花は
 小さく淡紅色で,総状花序となり,果実は夏〜秋に赤く熟し,光沢があり美しい。
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