12 海外薬用植物W
 
              海外薬用植物W
 
                     参考:廣川書店発行「薬用植物大事典」
 
[マ]
マクワウリ(甜瓜 ウリ科/一年生蔓性草本)
 インド地方原産と云われる 夏に黄色の単性花 果実は芳香美味で食用,乾燥蔕ヘタ(
 瓜蔕カテイ)は催吐薬
 メロンはマクワウリから改良されたもの
 
マスチックノキ(ウルシ科/常緑高木)
 地中海沿岸からモロッコ・カナリー地方まで分布 緑色の小花 流出樹液(マスチック)は
 歯科用充填料・ニス製造・接合剤
 フスダシュウは食用
 
マツリカ(モクセイ科/常緑低木)
 アラビア・インド地方原産 芳香ある白花 花(茉莉花マツリカ・精油はジャスミン油)は香
 料・賦香料・結膜炎
 
マテ(モチノキ科/低木)
 南米パラガイ・ブラジルに自生 集散花序に小花 葉はマテ茶(嗜好性飲料・利尿作用)
 
マニラコパールジュ(ナンヨウスギ科/雌雄異株稀に同株)
 フィリッピン・インドネシア・マライ・インドに分布 浸出樹脂(マニラコパール)はワニスの
 原料
 カウリコパールジュ(カウリコパール)・コパイフェラコパール・コンゴコパールも同様
 
マユス(セリ科/草本)
 原産地はアンミと同じ(地中海沿岸地帯からペルシャ付近) 果実(ケラ実と区別困難)は
 利尿剤・膀胱結石・腎臓結石
 アンミと殆ど同じ
 
マヨラナ(シソ科/草本状小低木)
 インドからアラビア・エジプト・トリポリスにかけて原産 淡紫色の唇形花 全株芳
 香,葉は健胃・駆風・浴湯料
 
マルバハッカ(シソ科)
 ヨーロッパ中部・東部に分布 白色の花 全草芳香,葉と花穂は苦味強壮薬・去痰薬
 
マルメロ(バラ科/落葉樹)
 ペルシャ・トルキスタン地方原産 初夏に白色又は淡紅色の五弁花 果実はマーマレード,
 果実煎用は酒の渇きや咳
 
マンシュウグルミ(クルミ科/高木)
 中国北部・東北部に野生 幹皮(秦皮シンピ・秋皮)は消炎性収斂薬・解熱薬・繊維原料
 トネリコの幹皮も秦皮としている
 
マンシュウモメンズル(マメ科/多年草)
 シベリア・蒙古・中国北部・朝鮮などに分布 夏に総状花序に帯紫紅色の花 根は血
 圧下降作用
 ムラサキモメンズルも同じ
 
マンナノキ(モクセイ科/高木)
 ヨーロッパ南部・小アジアの山地に自生 浸出樹液(マンナ)は小児緩下剤・マンニット製造
 原料
 
マンネンロウ(シソ科/常緑低木)
 地中海沿岸に自生 総状花序に紺色の唇形花 全株芳香,葉(ロスマリン葉)は皮膚刺激・
 疥癬治療・香料
 
ミドリハッカ(シソ科/多年草)
 北米原産 夏に穂状花序に開花 帯花地上部の精油(ミドリハッカ油)はチューインガム・菓子・歯
 磨きの香料
 チリメンハッカも矯臭・駆風薬・香料や栽培台種
 
ミョウガ(ショウガ科/多年生草本)
 熱帯アジア原産 盛夏に淡黄色の花 花序と若芽は芳香があって薬味(食用)
 フイリミョウガは栽培種
 
ミロバラン(シクンシ科/落葉高木)
 インド・ビルマなどの原産 夏に開花 完熟果実(訶子カシ・訶黎勒カリロク)は鎮咳止瀉・
 湿性喘そう・慢性下痢・盗汗
 
ムイラプアマ(ボロボロノキ科/低木)
 アマゾン流域に自生 陰萎・神経衰弱・強壮催淫薬
 
ムクゲ(ハチスとも アオイ科/落葉(半落葉)低木)
 小アジア原産 夏に淡紫色又は白色の五弁花 白花蕾(木槿花モクキンカ)は粘滑止瀉薬(
 胃腸炎・腸出血・下痢・嘔吐など),幹皮(木槿皮)や果実(朝天子)も薬用
 
ムラサキオモト(紫錦蘭シキンランとも ツユクサ科/常緑多年草)
 メキシコ・西インド諸島原産 夏に白色の小花 葉は腸カタル・腸内異常発酵・熱性
 下痢(赤痢・疫痢)・乳児消化不良(緑便)など
 
ムラサキツユクサ(ツユクサ科/多年生草本)
 北米原産 春から夏に多数の美しい紫色の一日花 細胞分裂の観察など実験用
 
メボウキ(シソ科/一年草)
 中国に自生 夏に白色又は微紅色の輪生花 全草芳香 乾燥全草は産後の血行改善・
 胃痙攣・腎臓病・打傷
 
メリッサ(コウスイハッカ・セイヨウヤマハッカとも シソ科/多年草)
 ヨーロッパ南部地中海・黒海・小アジアに自生 夏に輪散花序に白色又は紫色斑点の
 花 乾燥花(メリッサ葉)は矯臭・芳香料
 
メリロートソウ(マメ科/草本)
 ヨーロッパに自生 全草(メリロート草)はリュウマチ・気管支炎
 
モクゲンジ(一名センダンバノボダイジュ ムクロジ科/落葉小高木)
 中国・朝鮮原産 夏に円錐花序に多数の黄色の小花 種子は数珠・黄色染料,葉は眼
 料
 
モッコウ(キク科/多年草)
 インド北部カシミア地方に自生 夏に暗紫色の頭状花 乾燥根(木香モッコウ)は芳香性
 健胃薬(利尿効果・消化不良・胃アトニー・胃下垂など)・薫香料
 川木香・土木香(オウグルマ)・青木香(ウマノスズクサ)も同類生薬
 
モツヤクジュ(没薬樹 カンラン科/小高木)
 ソマリランド山地産 小花 樹皮浸出物(ソマリ没薬)は薫香料(ミイラ製造に用いた)・
 含そう料
 
モモ(桃 バラ科/落葉高木)
 中国西北黄河上流地帯原産と云われるが不詳 春に桃紅色〜白色の五弁花 蕾(白桃
 花ハクトウカ)は利尿・峻下剤・便秘症,種子(桃仁トウニン)は消炎性浄血薬(月経不順など
 ),枝葉は浴湯料(あせも・湿疹),果実は食用
 ノモモ(サントウ)は観賞花木で食用にならない。
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