10c　海外薬用植物�U
　
タカサゴギク（キク科／多年生草本）
　台湾・中国南部からマラヤに至る東南アジア一帯の各地に自生　早春から初夏に黄色
　の頭状花　茎葉（艾片ｶﾞｲﾍﾝ･艾納香ｶﾞｲﾉｳｺｳ）は薫香料・発汗・去痰薬・食あたりなど
　の高貴薬，全草搾汁は解熱・駆虫薬
　ﾘｭｳﾉｳｷﾞｸは薬効は殆どない
　
タチジャコウソウ（シソ科／常緑小高木）
　ヨーロッパ温暖地原産　初夏に淡紅色の密な花　帯花期の乾燥全草（ｻｲﾑ･ﾀｲﾑ･ﾁｰﾑ草･
　ﾁﾐｱﾝ）は鎮痙・駆風・鎮咳・駆虫剤・香料（ｿｰｽ･ｹﾁｬｯﾌﾟなどの防腐）
　
タツタソウ（イトマキグサとも　メギ科／多年草）
　朝鮮北部・中国東北の山野に自生　早春に紫紅色の花　乾燥根茎（鮮黄連（朝鮮黄連･
　朝黄連））は苦味健胃剤（なお，インド産の胡黄連とは別もの）
　
タバコ（ナス科／多年生草本）
　熱帯アメリカ原産　夏に多数の淡紅色の筒状花　乾燥葉は吸煙料・殺虫剤
　
タマサキツヅラフジ（ツヅラフジ科／多年生蔓性植物）
　台湾に自生　総状花序に多数の小花　本種はｾﾌｧﾗﾝﾁﾝ抽出原料植物で，ｾﾌｧﾗﾝﾁﾝは百日
　咳・糖尿病・胃酸過多症・胃潰瘍・円形脱毛症・白血球減少症（放射線障害・抗ガン
　剤による）
　ｺｳﾄｳﾂﾂﾞﾗﾌｼﾞは実用に供されない
　
ダマスク･バラ（バラ科／低木）
　原産地不明　桃紅色の芳香ある花　このﾛｰｽﾞ油は最も貴重な香料の一つ
　
タマリンドノキ（マメ科／常緑高木）
　熱帯アフリカ原産　春に総状花序に淡黄色の五弁花　中果皮（ﾀﾏﾘﾝﾄﾞ果泥）は清涼緩
　下剤・菓子の酸味料
　
ダーリヤ（キク科／多年生草本）
　メキシコ高原地方原産　夏〜秋に頭状花　塊根は果糖原料
　
タンジン（シソ科／多年生草本）
　中国に自生　夏に青紫色の２唇形花　乾燥根（丹参ﾀﾝｼﾞﾝ）は去痰・止通・排膿・調経
　など
　
チシャ（チサとも　キク科／越年性草本）
　ヨーロッパ中南部・北アフリカ・アジア西部原産の基本種から分化した種　夏に円錐
　花序に黄色の頭状花　葉は食用，葉（蒿苣ｶｷｮ）の黒焼きは口中炎薬
　
チャ（ツバキ科／常緑低木）
　中国南部山岳地方原産　秋から冬に白色の五弁花　葉はｶﾌｪｲﾝ製造・頭痛薬
　
チャンチン（香椿　センダン科／落葉高木）
　中国原産（わが国には雄木が多く，雌木が少ない）　夏に円錐花序に白色の臭気のあ
　る小花　若葉は食用，樹皮（椿白皮ﾁﾝﾊﾟｸﾋ）は赤痢・帯下
　ﾆﾜｳﾙｼの葉も椿白皮とする
　
チョウジ（丁子　フトモモ科／常緑高木）
　モルッカ群島原産　蕾花は白色〜緑色〜鮮紅色の芳香ある筒形花　蕾（丁子ﾁｮｳｼﾞ・丁
　香）は古来著名な香料（各種食品・化粧品）・消化機能促進・駆風，ﾁｮｳｼﾞ油は刀剣の
　錆止め・顕微鏡の透明剤など
　
チョウセンアサガオ（ｷﾁｶﾞｲﾅｽﾋﾞ･曼陀羅華ﾏﾝﾀﾞﾗｹﾞとも・ﾅﾝﾊﾞﾝｱｻｶﾞｵ･ｲｶﾞﾅｽﾋﾞ･ﾄｳﾅｽﾋﾞ･ﾅﾘ
　ﾅｽﾋﾞ･ﾔﾏﾅｽﾋﾞ･ﾃﾝｼﾞｸﾅｽﾋﾞ･ﾁｬﾒﾗｿｳ･ｷｱｻｶﾞｵ･ｵﾆﾅｽ･ｷﾊﾞｿｳ･ﾊﾞﾗﾓﾝｿｳ･ｹﾞｶｺﾞﾛｼ･ﾁｮｳｾﾝﾀﾊﾞｺ･ｱｲｽ
　などの地方名がある　ナス科／一年生草本）
　アジア熱帯原産　夏から秋に大形の白花
　ｹﾁｮｳｾﾝｱｻｶﾞｵ･ｱﾒﾘｶﾁｮｳｾﾝｱｻｶﾞｵ･ﾄｹﾞﾅｼﾁｮｳｾﾝｱｻｶﾞｵもある。
　ｱｶﾊﾞﾅﾁｮｳｾﾝｱｻｶﾞｵ･ｺﾀﾞﾁﾁｮｳｾﾝｱｻｶﾞｵは観賞用
　
チョウセンアザミ（キク科／多年生草本）
　ヨーロッパ地中海沿岸地方原産　夏に紫色の頭状花　頭状花の花托（ｱｰﾃﾁｮｰｸ）は食
　用，ｱｰﾃﾁｮｰｸ根は発汗利尿薬
　
チョウセンマツ（マツ科／常緑高木）
　朝鮮に自生　春に開花　種子（海松子ｶｲｼｮｳｼ･栢子ｼﾙﾍﾞｸﾁｬ）は滋養強壮剤・菓子材料
　・炒って食用
　ﾊｲﾏﾂの種子も食用
　
チレッタソウ（リンドウ科）
　苦味健胃剤
　
ツナソ（インドアサとも　シナノキ科／多年生草本）
　インド原産　夏に芳香ある黄色の五弁花　幼葉は強壮（常食）
　ｼﾏﾂﾅｿ(ﾀｲﾜﾝﾂﾅｿ)も同じ
　
ツルドクダミ（タデ科／多年性蔓草）
　中国原産　秋に円錐花序に白色の小花　塊状根（何首烏ｶｼｭｳ）は強壮剤（薬用酒・家
　庭薬）
　
ツルレイシ（ニガウリとも　ウリ科／一年生蔓性草本）
　熱帯アジア原産　夏から秋に黄色の花　葉は胃病・下痢・駆虫など
　
テウチグルミ（チョウセングルミとも　クルミ科／落葉高木）
　中国原産　夏に黄白色の花　種子（胡桃仁ｺﾄｳﾆﾝ）は滋養強壮薬・食用，葉は毒虫刺
　傷・毛生え薬
　ｵﾆｸﾞﾙﾐも同じ，ﾋﾒｸﾞﾙﾐもある
　
テッセン（キンポウゲ科／蔓性草本）
　中国中部原産　初夏に紫色の無弁花（萼は６枚）　乾燥根（鉄脚威霊仙ﾃｯｷｬｸｲﾚｲｾﾝ･鉄
　線蓮ﾃｯｾﾝﾚﾝ）は利尿整腸剤（尿酸症･通風･ﾘｭｳﾏﾁ）
　ｶｻﾞｸﾞﾙﾏ（萼片は８枚）も同じ
　
テッポウウリ（ウリ科／一年生草本）
　地中海沿岸・中東部コーカサスなどに原産　黄色の五弁花　未熟果実（果汁）は峻下
　剤・利尿薬・抗ｶﾞﾝ性有り
　
テトラクリニス（ヒノキ科）
　アフリカ北西部（ｱﾙｼﾞｭﾘｱ･ﾓﾛｯｺ地方）に生育　樹脂（ｻﾝﾀﾞﾗｯｸ）は軟膏原料・ﾜﾆｽ製造
　・写真工業・歯科充填材料など
　
デリス（ハイトバとも　マメ科／蔓性木本）
　ビルマ・インドネシア・マレーシアなどに分布　総状花序に紅色の蝶形花　根（ﾃﾞﾘｽ
　）は農用殺虫剤・疥癬・魚毒
　ﾄﾞｸﾌｼﾞも同様に用いる
　
テンダイウヤク（クスノキ科／常緑小高木　雌雄異株）
　中国南部原産　春に淡黄色の小花　根（烏薬ｳﾔｸ・天台烏薬）は芳香性健胃薬
　ｺｳｼｭｳｳﾔｸ（衡州烏薬）は利尿・駆虫薬