02 新宿御苑のあらまし
 
               新宿御苑のあらまし
 
 江戸時代に信州高遠タカトオ藩主内藤氏の屋敷があったこの地に,新宿御苑が誕生したの
は明治39年のことです。皇室の庭園として造られましたが,戦後,国民公園となり,一
般に親しまれてきました。
 広さ58.3ha,周囲3.5qの庭には,プラタナス並木が美しいフランス式整形庭園と広
大なユリノキが高く聳ソビえ,明るくのびやかな景観に呈しているイギリス風景式庭園,
これに日本庭園を巧みに組み合わせていますが,全体的には近代西洋庭園ということが
出来ます。また,数少ない我が国の風景式庭園の名作とされています。
 豊かに茂る樹木は2万本を越え,とりわけ,我が国に初めて取り寄せられたユリノキ,
プラタナス,ヒマラヤシーダー及び落羽松ラクウショウなどの巨樹が独特の景観を形づくっ
ているとともに,庭園の風格を一層重厚なものにしています。また,約1500本の桜は春
の大きな魅力となっています。
 新宿御苑では我が国の皇室の菊作りの伝統を受け継いだ菊の栽培,展示を続けており,
日本庭園を舞台に設けられる菊花壇は秋の人気の的になっているほか,明治初期から
の温室園芸の歴史を持つ大温室では熱帯,亜熱帯の多彩な花や珍しい草木,そしてラン
など約1700種が集められ,色鮮やかな花と緑の世界を楽しむことが出来ます。
 春の桜,夏の緑,秋の菊と紅葉,冬の温室と冬景色,四季折々の風情と豊かな自然と
ふれあい,語りあえる新宿御苑は,まさに都心に残された貴重なオアシスといえるでし
ょう。
  
 △春2〜5月
 サクラのほか,ウメ,フクジュソウ,マンサク,サンシュユ,ボケ,ミツバツツジ,
ハクモクレン,ハナミズキ,フジ,オオアマナなどの花
 ツグミ,ウグイス,カルガモ,ダイサギ,ゴイサギ,コサギ,シジュウカラ,メジロ,
ムクドリ,ヒヨドリ,カイツブリ,コゲラ,オナガ,ヤマガラ,キジバト,カワラヒワ
などの野鳥
 なお,サクラは75種1500本,寒桜は1月から開花します。
 観桜会は3月25日〜4月24日
 △夏5月〜8月
 ユリノキ,ホオノキ,セイヨウシャクナゲ,サツキ,スイレン,タイサンボク,ビョ
ウヤナギ,アジサイ,ネムノキ,クチナシ,キョウチクトウ,サンゴシトウ,アメリカ
デイゴ,ヤブミョウガなどの花
 アオバズク,ツバメ,カルガモ,ゴイサギ,コサギ,シジュウカラ,メジロ,ムクド
リ,ヒヨドリ,カイツブリ,コゲラ,オナガ,ヤマガラ,キジバト,カワラヒワなどの
野鳥
 △秋9月〜11月
 ハギ,サルビア,ヒガンバナ,キンモクセイ,ススキ,ツワブキなどの花
 10〜12月はアメリカハナミズキ,ユリノキ,プラタナス,サクラ,カエデ,イチョウ
などの紅葉
 モズ,キビタキ,カワセミ,カルガモ,ダイサギ,コサギ,シジュウカラ,メジロ,
ムクドリ,ヒヨドリ,カイツブリ,コゲラ,オナガ,ヤマガラ,キジバト,カワラヒワ
などの野鳥
 菊の公開は11月1〜15日,栽培されている800余種の系統的保存と改良されたものの中
から選んで展示します。
 △冬11月〜2月
 サザンカ,ツワブキ,スイセン,カンツバキ,ロウバイ,ウメ,カンザクラ,マンサ
クなどの花
 ツグミ,オシドリ,マガモ,アオジ,イカル,カルガモ,ジョウビタキ,カワセミ,
ダイサギ,コサギ,キジバト,シジュウカラ,オナガ,ヒヨドリ,ハクセキレイなどの
野鳥
 
 △温室 128科,650属,2373種(1997年)
 ランの花は,12月から3月,見応えは2月です。150種900種を栽培しています。
 
 △開園 午前9:00〜午後4:00
  休園 毎週月曜日(月曜日が祝祭日のときはその翌日が休園)
     年末年始12月29日〜1月3日
  特別開園 春3月25日〜4月24日,秋11月1〜15日は無休開園
  入園料 大人200円 小中学生50円
  有料駐車場 有り
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